内容説明
上方落語界最後のはなし家。その伝説の生涯を生き生きと描く、揮身の書き下し力作。
目次
伝説の人
西区京町堀通3丁目
紅葉寺―笑福亭の代々
5代目松鶴―竹内梅之助
慟哭酒量増す
道頓堀界隈
楽語荘と『上方はなし』
戎橋松竹
今里の梁山泊
『東の旅』から『らくだ』まで
落語ごっこ
芸に遊ぶ
伝説の終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅香山三郎
12
松鶴を間近で見てきた作家による評伝。主人公である六代目松鶴だけでなく、その父の五代目や、四代目桂米団治についても詳しく、雑誌『上方はなし』の周辺のことも出てくる。道頓堀の芝居茶屋を生家とする著者らしく、松鶴の生活世界の空気を絶妙に描いてゐる。先に弟子の松喬師の著書を読んだが、付き合ひが友人であり、ブレーンでもあつた立場からの評伝であるだけに襲名の事情などにも詳しい。五代目が曽我廼家五郎と付き合ひがあつたといふ話や、著者が川口屋といふ六代目の元の奉公先の旦那から、五郎のノートを貰つてゐたといふ話も↓2019/06/06
ワンモアニードユー
2
上方の巨星、六代目松鶴師の評伝。 ルーツと言える五代目の時代も重なっているので、六代目の出番がもっと多かったほうがよかったかと。 とはいえ、豪放な中に繊細さと陰が滲む六代目の姿を書き記した逸品であると思います。 近しい仲であったからこそ残せた評伝です。 中学時代、中学の体育館の落語会で六代目の生話を聞きました。 今から考えるととても贅沢な体験だし、四天王筆頭という位置にある人がふつう引き受けない話。 しかしこの本を読むと、そういう芸人だからありえたのだと納得。 宝物の体験です。2014/10/19
narihira
0
お土産にワンカップ配ってはりましたなぁ、未成年にも・・・2016/02/24
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