出版社内容情報
僕が娘役として舞台に立つ理由、
それは君だったのです。
吉祥寺少年歌劇は「男子のみ」で構成される伝統の歌劇団。
入団へは、付属の音楽学校への入学が必須である。
81期生の進藤瑞穂は、男役に憧れて入学したのに
娘役と判定されてショックを隠せずにいた。
首席候補の白井寿に、娘役への不満をこぼすと、 「じゃあ早くやめろ」と冷たく言い放たれてしまい…。
2人はまだ知らない。その出会いは、
互いを舞台の上へ導く運命だったのだと……ーー!
自らの理想と、思い通りにならない現実の間で、
少年達は己のすべてを懸けて夢の舞台を目指す。
舞台芸術を愛するすべての人に捧ぐ青春輪舞曲!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りらこ
28
帯の言葉に惹かれて読み始めたらあっという間。最後はじんわり涙が。もう終わりなのかな?これで終わりなのも清々しいかも。音楽学校時代の話が中心で、努力についても描かれ方はスポ根みたいではなくあっさり。どれもあっさりだけど、多分タカラヅカファンなら色々想いが重なって読めるのではないでしょうか。2021/12/02
akihiko810/アカウント移行中
24
宝塚歌劇団のような、少年だけによる歌劇団「吉祥寺歌劇団」の音楽学校の生徒たちの成長と葛藤を描く。全1巻 7/10点 「マキとマミ」作者が本格的ストーリー漫画に。1巻完結なのでちょっと駆け足感は否めないが、少年たちの努力と葛藤は十分に伝わってきておススメ。各地から天才たちが集められ、そこで主席というトップを目指す。実際の宝塚で演劇されたらさぞかしウケるであろうと思った2022/08/12
瀧ながれ
23
男性だけの演劇団を、その付属の音楽学校から描き始める。単なる宝塚歌劇団の性別を変えた作品かと思って読んだのだが、少年たちの意志と葛藤が伝わって、心ふるえる作品になっていた。主人公の退団公演のシーンが、あるいは作者はこのページを描きたいがためにこの物語を始めたのではないかと思ったほど衝撃的で、もうただただ心臓が痛かった。残念なのはこの長さ(短さ)。卒業後の歌劇団での成長と活躍を、もう少し丁寧に読ませて欲しかったです。2021/11/22
Tsumugi.G
12
もうすぐ無くなってしまうと聞き慌てて訪れた日比谷COTTAGEの、特集棚に目が行き思わず衝動買い。こんな漫画あったのか〜!かげきしょうじょの男版みたいな感じ。 本当に現実にあってもおかしくなさそうな凝った設定。麗しき美少年たちの葛藤と成長。登場人物たち、ライバルなはずなのにちゃんと助け合って置いてけぼりにせず皆で頑張っていく感じがしていいなあ。 男の友情って言葉もあるくらいだし、そのへん女子と違ってサッパリしてんのかもしれないなと思った。2022/01/25
たこい☆きよし
7
ふとTwitterに流れてきた冒頭4ページ。たまたま書店に行ったら元雪組トップ娘役真彩希帆さん推薦! の文字を帯に見て衝動買い。期待以上。宝塚を逆転させ、全ての配役を男性が演じる吉祥寺少年歌劇(西の歌劇団、と存在は触れられているので、宝塚もあるという設定らしい)。男役に憧れたが娘役に適性のあった主人公がトップを目指す、その同期生たちの群像劇。アプローチが異なるものの、『かげきしょうじょ!!』が100巻かけて描く(かもしれない)要素を一冊に凝縮したような作品。歌劇ファンにも、そうでない人にも。2021/10/14