出版社内容情報
歪な愛が暴走を始める――
行き過ぎた思いに戦慄する第5巻
なじられても裏切られても、
愛してるから――。
恋人・星名の情事を目撃してしまった飯田。
さらに追い打ちをかけるように、彼の母親について衝撃的な過去が暴かれ…!
「私 ぜったい星名さんと別れない」
下着メーカーに勤めるキョドコこと小川今日子(おがわ きょうこ)は、自己評価の低いネガティブ女子。
卑屈ながらも編集者・吉崎(よしざき)に惹かれていくキョドコを面白く思わない大学時代の想い人・星名は、未だ彼女を支配しようと罠を仕掛けてくる。星名の揺さぶりや計略に打ちのめされるキョドコ。
しかし吉崎はそんな彼女に「ほっておけない」とキスをして――。
一方、星名の恋人・飯田は彼が他の女と情事に耽っている現場を目撃してしまう。嫉妬や疑心から、星名への深い愛情は、次第に異常なものへと姿を変え――!?
天堂 きりん[テンドウキリン]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
38
2018年7冊め。星名の駒として使い捨てられた飯田さんが壊れてしまう。星名の母の服役することになった事件にも裏がありそうだ。八木さんは思ったほどダークサイドに行かずに復帰してくれてなによりである。2018/01/07
すみの
26
吉崎さんとの仲を星名も吉崎同僚も良く思ってない。星名を想う飯田さんも彼の別れたい気持ちを認められず、どんどんおかしくなっていく。職場の女上司・池脇も嫌な人…堀田さん、八木さん、そりゃ苦労するわ。今日子と吉崎さんの数少ない場面だけが癒され、愛しさに溢れる。ふたりの幸せをただ願っているが、それだけじゃ終わらないよね…不穏な空気を感じて次巻へ。まさに『ざわざわ』。2017/04/26
磁石
19
ドロドロ行こうぜ、ドロドロ……。コレを見てると、女性の社会進出そのものが間違えている気がして仕方がなくなる。仕事には幸福は存在しない、舞い上がられれば喰われるだけ。吉崎さんの好青年ぶりに救われるけど、いつどこから崩れるかわかったものじゃない、綱渡り。愛の無いセックスの方が燃えるとは、まさに奪う側の名言。虐められてからか、顔を変えられてからか、母親が凶行に至ったからか。いつの間にか吸血鬼になってしまった星名さん、その哀れさに女性たちは惹かれてしまうのかも(´;ω;`)2018/06/10
そらねこ
12
感想既刊分は1にて。2018/01/27
どんぶり
11
吉崎さんが今日子のみならず読者にとってもこの作品唯一の安心剤であり、心の支え。彼に何かしようもんなら星名さん、あんたを一生許しませんぜ…!今日子にもようやく幸せへの一筋の光が。彼女の本質はとても良い子なので、勿論幸せになってもらいたいものですが、何故か漂う不幸感。男っ気があまり感じられなかった八木さんにも女性らしい問題があったのですね。その他星名さんに蔑ろにされた飯田さん、今日子に嫉妬心を燃やす為末さんの今後も気になります。ますます人間模様が複雑化してきましたが、どう着地するのか目が離せません。2017/04/20