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あわいの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
108
子どもの頃からバレリーナ目指してきた28歳の女性が主人公。今まで恋愛したことも男性経験もなかった彼女が、バレエに挫折を感じた日、隣に住む50代の大学教授と恋に落ちて・・という物語。年の差のある二人の初々しさと素っ気無さのバランスが絶妙で、双方ともヤマシタ作品には必ず登場するキャラ。ガツガツしてない品性と内に秘めた熱情が静かな葛藤を起こす彼の気持ちも、恋心に戸惑いながらも一歩踏み込みたい彼女の覚悟も、すごく伝わってきてちょっとモダモダする。でも応援したくなる二人なのでスピンオフか続編あったらぜひ読みたい。2013/06/30
エンブレムT
87
静かな物語ながら、引き込まれるように読ませるラブストーリーでした。クラシックバレエ一筋で生きてきた28歳の喜和子と、隣室に住む52歳の大学教授の、不器用でいて真摯な言葉のやりとりがなんとも心に染みます。世の中はスキとキライだけで出来ている。2人の間の山ほどのスキとキライ。それを1つづつ埋めていく丁寧な感じが素敵です。レンアイの始まりを「初版本を見つけたときのような気分だ」と表現してしまう縫原教授には、笑ってしまいつつも好感度が上がりました。2010/07/17
さとまみ(コミックス&BL小説専用)
32
何となく再読。2018/11/20
aki
31
いい。こんな風に素直に人に恋して、人を愛して、そうして関係性を深めていける相手と出会いたくなる。余裕ぶらないで、まさにありのまま、等身大の自分をさらけだす恋愛。まあ、私はできないんだけど…(笑)理想です。本当に。ヤマシタ先生の作品、もっと読んでみたくなりました! 2014/07/21
藤月はな(灯れ松明の火)
30
文学研究会に置かれていたので読みました(先輩方、こんな本馬鹿でごめんなさい・・・)好きなものを遣り抜く為に恋なんてしてられない。でも好きなものへの努力が必ずしも報われて幸福を与えてくれるはずもないことはとても真理でこれから先もあるので胸が詰まりました。立場的にやりにくい歳になってしまった女性同士の蟠りや価値観のズレや「男は断定的に言うから嫌だ」という気持ちにも頷いてしまいました。でも相手や好きなものを好きだと思う気持ちの取り方がすごく上手く描写されていて素晴らしかったです。2011/04/06




