出版社内容情報
存在しない写真家の作品展が不思議な旅の始まりだった――
あやしすぎる演奏会、燕尾服のチェリスト、そして……。
“SFと幻想小説のあわいに 新たな領土を切り拓く!”
知る人ぞ知る〝実在しない写真家〟、リリアン・ヴァージニア・マウントウィーゼル。
彼女が撮影したかまぼこ型郵便受けの写真は、もうひとつの世界への招待状だった……。
『新コロンビア百科事典』に仕込まれた実在する虚構記事を入口に、読者を別の現実へと誘うモダンファンタジー。新人とは思えない導入のうまさに舌を巻く。私もマウントウィーゼル・ソサエティに入りたい。
――文芸評論家・大森 望
憧れの先輩に死を決意させた、もう一つの世界って何なの!?
大学軽音部の先輩、牧野千聖が自殺を図った。今は社会人の坂本杏奈は、カリスマ的なボーカルの千聖に憧れていた。抜け殻のようになって入院した千聖。なすすべもない杏奈の眼が、病室の壁に引き寄せられる。庭先に立つ郵便受けの写真だ。裏にはこう書かれていた――「Mountweazel Society」。
千聖は、かつて杏奈にたずねた。「リリアン・ヴァージニア・マウントウィーゼルって、聞いたことある?」
郵便受けの写真で知られ、事故死したマウントウィーゼル。だがそれは、盗用対策として百科事典に記載された、架空の写真家の名前だった! 自殺はなぜ? 鍵はマウントウィーゼルなのか。千聖への思いから真実を追い始めた杏奈は、写真の郵便受けを見つけ、やがてマウントウィーゼルの実在を信じる人々に出会う。だがその先に待ち受けるのは、さらに驚くべき真実だった!
【目次】



