出版社内容情報
どこ行ったって、へこたれんと生きていく。
それが能登の人間や――。
著者渾身の新たなる代表作
懸命に生きようと見上げた空には、いつも「星」があった。
父が語り始めた、波瀾万丈の生涯を送った一族の物語とは――。
人生の輝きが胸を打つ、感動のファミリーストーリー。
2024年元日、能登半島に震度7の地震が襲った。大阪で暮らすホテルマン・星場恵介は、故郷で震災が起こったことを入院中の父に伝えた。能登半島で生まれ育った両親は戦後、若くして大阪に出、今は二人とも入院生活をしている。同じ病院にいながら会うことのできない両親を案ずる恵介に、父はこれまで語らなかったふるさとでの母との思い出、そして故郷を離れ波瀾万丈の人生を送った一族の話を語り始めた。心震える感動の家族物語。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shio
25
能登で生きてきた星場家の一人一人の人生が星のように煌めいて、小さな星空作り出したかのような感動作!能登の地震をきっかけに家を整理して見つけた写真。星場家の一族は故郷を離れていたり、思わぬ事故に遭ったり、震災で避難生活を余儀なくされたり。年老いた父母の人生を辿ろうとする息子の恵介。人が生き抜いたその尊さを大切に思う気持ちが胸を打ち、終始目が潤みました😭悠久の星の光が届くように、一族の過去が未来へ繋がる。同じ病院に入院しながらも会えず、お互いを思う父母。人はこうして生きて死を迎えるのか、と感慨深かったです。2025/06/09
akiᵕ̈
19
星場恵介は、両親が生まれ育った地でもある能登地震をきっかけに、星場家のルーツを辿る壮大な旅に出かける。両親共に高齢故、入院の身。そんな2人を見舞う中で、家では寡黙だった父が昔話をしてくれ、そこに興味を抱いた恵介は、祖父や従伯父たちがどんな人生を歩んできたのか、その地を訪れていく。自分のルーツとなる昔の人たちの壮絶な生き様を知る事となるが、同時にそこを生き抜いてきた力強さも肌で感じていき、迷っていた自身の今後に光が差す。多々出てくる星に纏わるお話も興味深く、星場家の壮大な物語はとてもとても温かいものだった。2025/07/12
Book Lover Mr.Garakuta
13
【おきな書房】【速読】:面白かったです。星場家のルーツを辿る物語は、親近感を持てました。2025/07/20
yasuyuki suzuki
8
もっとも親近感を感じる増山実さんの新作を読めたことに感謝していますそして傑作中の傑作間違いなしの大傑作感動ストーリーを読んでしまいました能登地震が起こったきっかけでかつて能登で暮らしていた星場家の感動ストーリーの始まりです大河ドラマにも匹敵するような波瀾万丈、手に汗握る物語に読む手が止まりませんでした星にまつわる名曲や星座のお話に興味津々でしたもうジーンとしたシーンは星場恵介の母と父が同じ病院で会える時の場面が鳥肌ものでしたあと星場洋一さんの北海道に渡って成功するまでのお話は感動ものでした。2025/06/27