出版社内容情報
2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位
『アーモンド』の著者が贈る、
すべての人の人生を応援する、心温まる物語。
失敗しても、また始めればいい。
つかんだ藁が浮き輪(チューブ)になって水面に浮かぶまで。
仕事なし、家族なし、運もなし、ないない尽くしの中年男の、人生改造プロジェクト!
一人の力じゃ難しいなら、他の人に応援してもらったらどう?
どこにでもいる平凡な中年男、キム・ソンゴン。
仕事にも家族にも運にも見放され、彼はついにこの世に別れを告げる決意をする……が、
それさえもあえなく失敗してしまう。
この世に舞い戻ったソンゴンが見つけたのは、とある一枚の写真――
そこには若かりし頃の彼が家族とともに写っていた。
何もかも今の自分とは違いすぎることに愕然とした彼は、写真の中の自分を真似てみようと、
まずは姿勢矯正から始めることに。そんな取るに足りない小さなチャレンジが、
やがてソンゴンの人生を大きく変えていく――。
内容説明
どこにでもいる平凡な中年男、キム・ソンゴン。仕事にも家族にも運にも見放され、彼はついにこの世に別れを告げる決意をする…が、それさえもあえなく失敗してしまう。この世に舞い戻ったソンゴンが見つけたのは、とある一枚の写真―そこには若かりし頃の彼が家族とともに写っていた。何もかも今の自分とは違いすぎることに愕然とした彼は、写真の中の自分を真似てみようと、まずは姿勢矯正から始めることに。そんな取るに足りない小さなチャレンジが、やがてソンゴンの人生を大きく変えていく―。2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
美紀ちゃん
62
「アーモンド」が好きなのでソンさんの本を読んでみた。事業に失敗して社会から落伍しかけた中年男性キム・ソンゴンの話。厳しい競争社会で成功を手にできる人はわずか。運よく一度成功できたとしても続けて成功できるとは限らない。失敗の泥沼から抜け出せずソンゴンのように自殺まで考える人もいる。「溺れる者は藁をもつかむ」つかんだところで大して助けになりそうもない藁。だがそれに空気を吹き込んで「浮き輪」に変えることはできないか。もっと豊かな人生を送れるようになれるはず。自分が本当にやりたいことは何か?考えさせられた。2024/09/04
ぽてち
31
50歳で事業に失敗し、金も家族も失ったキム・ソンゴン・アンドレアの再生への道のりを描いた作品。プロローグで入水自殺をしようとする彼が、2年前にも同じ漢江で自殺を企てようとしていた。彼の転落人生が具体的に書かれているわけではないが、「一言で言えば、めちゃくちゃだった。」そうだ。それでも自殺を思いとどまり、日銭を稼ぐための仕事をする気力はあるのだから、まだ幸運なのかもしれない。そんな彼の日々の行いが実を結び、やがて成功への道が開けるのだが……。若かった頃の自分に戻りたい気持ちは痛いほどわかる(-_-;)。2024/08/25
kum
22
人生に絶望し自分の生き方を見直すキム・ソンゴン。ある時出会った穏やかな笑顔で子どもたちと触れ合う塾のバス運転手パク・シリョンに、羨望と嫉妬が入り混じった気持ちで近づくソンゴン。彼の話を聞くうち、荒んだ心で「見ても見ておらず、食べても味わわず、聞いても聞いていない」自分に気付く。ソンゴンも頑張ってみた。でも人生はそうそううまくいかない。もどかしい。そんなソンゴンにシリョンが言う。「よくやった。とてもよくできた。上手く生きた人生だ。」そんな言葉で背中を撫でてくれる人のありがたさで立ち上がれるのもまた人生。2025/10/20
チヒロール
17
チャレンジした仕事が軌道に乗ったと思えば不運がやってくる。その繰り返し。天国と地獄の音楽が流れてきそうだ。主人公のキム・ソンゴン・アンドレアが自分を変える為に試行錯誤しながら這い上がろうとする姿に応援したくなる。自信を無くし、絶望するソンゴンに「よくやってるよ。上手く生きている。」と肯定してくれたバスの運転手さんが優しい。何が向いているか、成功するかなんてやってみないと分からない。失敗しても何度でもチャレンジしてもいい。自分と重ね、勇気を貰えました。2025/06/19
りこぴんとまと
16
バスの運転手さんは天使なのかな?この世の人っぽさがない。本当に力になってくれてるのはジンソクなのでは。 2025/09/26
-
- 和書
- こんな親にはなりたくない




