やっと訪れた春に

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  • サイズ 46判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396636296
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

男は、生きるのがどこまでも下手だ。

二人の藩主を擁する橋倉藩。
割れて当たり前の藩を割れさせぬ――
重すぎる命を課された近習目付たちの命運は。
名もなき武家と人々の生を鮮やかな筆致で映し出す。

橋倉藩の近習目付を勤める長沢圭史と団藤匠はともに齡六十七歳。本来一人の役職に二人いるのは、本家と分家から交代で藩主を出す――藩主が二人いる橋倉藩特有の事情によるものだった。だが、次期藩主の急逝を機に、百十八年に亘りつづいた藩主交代が終わりを迎えることに。これを機に、長らく二つの派閥に割れていた藩がひとつになり、橋倉藩にもようやく平和が訪れようとしていた。加齢による身体の衰えを感じていた圭史は「今なら、近習目付は一人でもなんとかなる」と、致仕願を出す。その矢先、藩の重鎮が暗殺される。いったいなぜ――隠居した身でありながらも、圭史は独自に探索をはじめるが……。

内容説明

橋倉藩の近習目付を勤める長沢圭史と団藤匠はともに齢六十七歳。本来一人の役職に二人いるのは、本家と分家から交代で藩主を出す―藩主が二人いる橋倉藩特有の事情によるものだった。だが、次期藩主の急逝を機に、百十八年に亘りつづいた藩主交代が終わりを迎えることに。これを機に、長らく二つの派閥に割れていた藩がひとつになり、橋倉藩にもようやく平和が訪れようとしていた。加齢による身体の衰えを感じていた圭史は「今なら、近習目付は一人でもなんとかなる」と、致仕願いを出す。その矢先、藩の重鎮が暗殺される。いったいなぜ―隠居した身でありながらも、圭史は独自に探索をはじめるが…。名もなき武家と人々の生を鮮やかな筆致で映し出す。

著者等紹介

青山文平[アオヤマブンペイ]
1948年、神奈川県生まれ。2011年『白樫の樹の下で』で松本清張賞を受賞し、デビュー。2015年『鬼はもとより』で大藪春彦賞、2016年『つまをめとらば』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

104
本の帯に「男は、生きるのがどこまでも下手だ」とあるが、まさに不器用な人物を描いた物語だった。舞台は橋倉藩。主人公は二人の近習目付、長沢圭史と団藤匠。主にその一方の近習目付、長沢圭史の側から物語が語られていく。最初に橋倉藩は大名家である岩杉本家の他に、初代の弟の系譜を引く田島岩杉家があるが、代々その二つの家から藩主を送り出していたことから二人の近習目付がいるという背景が語られる。この設定が複雑でこれが分からないと話に入っていけない。以降は近習目付を描いた時代ミステリーだったが、自分にはやや分かり難かった。2022/07/22

しゃが

71
時代劇ミステリー、事件が起きて、謎解きが動いだすまでの設定が長い。橋倉藩の近習目付の長沢圭史と団藤匠は重すぎる家の秘密を持つ『鉢花衆』。藩は一つに落ち着こうとした矢先、重鎮が暗殺され、彼らの過酷で哀しい事実が明らかになっていく。人は何に生きた証を求めるのだろう。それはもはや矜持を超えた哀切の物語だった。龍が昇るがごとくに見える『御師』と呼ばれる梅の木。桜が咲き乱れる『鉢花』と呼んだすり鉢のごとく窪地の斜面の明暗の対比も面白い。2022/08/15

キムチ

65
表題からすると若い後添えを貰って。。というイメージだが装丁が話の先を読ませる~桜色に被さる墨色。話を引っ張る長沢と団藤は揃って近習目付。捻じれた跡目相続でW藩主という事情からである。130年余続く事情の背後には当然の複雑な情景が。神格化されたかつての藩主、鉢花衆、当時の書付書物。。眠った様な日々の時間にさざ波が立ちその間隙を縫うかの如く梅の実干し(御師という名が神々しい)長袴着用に潜む苦悩の小用、岩魚の骨酒、当時の女中の立ち位置などの文化的蘊蓄が情趣を添える。一人、また一人骸となり当然ながら過去の柵が昇華2024/07/14

たま

62
長沢と団藤はともに近習目付で気脈通じ合う仲だが、長沢は父が急死したため団藤と違って家の秘密を良く知らない。藩の重鎮が暗殺され、長沢はそのwhoとwhyを探索しつつ家の秘密をも探ることになる。特殊な状況を設定し、理屈っぽい人物があれこれ推論を展開するのは、ここ数年の青山作品に共通で、私は引き込まれて読んだが、初読みの読者は戸惑うことだろう。長沢も団藤も67歳。重い義務から解放されたとき、余生を楽しめるのか、空虚さに苦しむのか。この奇妙な小説は、リタイヤを迎えつつある世代へのメッセージともなっている。2022/10/20

ひさか

58
小説NON2022年2月号〜5月号掲載のものに加筆修正し、2022年7月祥伝社刊。二つの家から交互に藩主を出すという橋倉藩。そのことわりを形づくったと言われる鉢花衆を継ぐ同い年六七歳の長沢圭史と団藤匠の二人の近習目付の活躍が楽しい。特殊な設定の中で、藩主暗殺事件がおこり、二人が謎を追うというストーリーは、緊迫感たっぷりで面白い。犯人の動機に納得できないところもあるが、狂気じみた意表を突く展開と出来事が興味深かった。2022/09/23

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