内容説明
ビール販売会社で営業課長を務める門倉の部署に二十八歳の加瀬夏生が中途入社で配属された。なぜか加瀬が気になりいつも彼のことを考えてしまう門倉だったが、ある日会社帰りに、加瀬に遭遇、一緒に酒を飲むことに。しかし、目の前で眠り始めた加瀬に、門倉は予想もしなかった行動に出てしまう!これ以降、加瀬に馴れ馴れしくする取引先に嫉妬するなど、徐々に加瀬への気持ちが「特別なもの」であることに気づいていく門倉。そんな中、出張で同じ部屋に泊まることとなり…。
著者等紹介
五十嵐貴久[イガラシタカヒサ]
1961年東京都生まれ。2001年『リカ』で第二回ホラーサスペンス大賞を受賞しデビュー。警察小説や青春小説、時代小説から恋愛小説まで幅広くエンターテインメント小説を手掛ける。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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黎明卿(禍腐渦狂紳士タッキー)
223
【うまくいく恋だけが恋ではない。愛してるとさえ言えない恋もある(門倉)】四十歳妻子持ちが新入男子に不惑の恋わずらい!中年男子の第二思春期を描いた作品。男でも女でも妻子持ちでも恋する気持ちはノンストップ。加瀬に対する恋でひとりで悶々と悩んだり、唇に欲望を覚えたり、裸を見たり見せたりするのが恥ずかしかったり、彼に馴れ馴れしく触る取引相手に嫉妬したり…門倉課長、それ完全に恋する乙女な反応です。中年なのに門倉課長がめっちゃ可愛く思えるマジック。コメディ風味を持ちつつ、門倉課長の想いがすっごく切なく思えます。2019/08/03
モルク
113
40歳の妻子あるビール会社の課長門倉が恋をした。相手は途中入社してきた28歳の加瀬である。まさに「おっさんずラブ」。いつも彼のことを考え、悶々としている門倉だが、まわりにはバレバレ。ふたりで出張にいった宿で、一緒の入浴に恥ずかしがったり、並んだ布団の距離を近づけたり乙女になっている門倉がちょっぴりいじらしい。とても読みやすいし内容は濃くないが、最後の数行にほっこりする。2020/04/30
やも
102
この気持ちはなんだろう。この気持ちはなんだろう。声にならない叫びとなってこみあげる。この気持ちはなんだろう…。読んだ人全員で合唱したい。39歳、妻子あり。ビール会社の課長。部下(♂)のことがどうにも気になる。これは恋…一目惚れ…!?いやぁーこういうのはじめて読んだ😆一目惚れって設定はズルいよなー。誰にも言えない秘めた気持ちを覗き見しちゃってゴメンね、課長。なんて思いつつ、イッキ読み。お仕事小説として面白かったかな🍺2023/05/16
雅
84
純愛小説でした(笑)妻子のいるアラフォーが新入社員の男性にホレて、その彼も難しい恋をしてて…コミカルに描かれているので一気読みでしたが、やきもきというかムズムズというかモヤモヤする感じが離れない2019/08/13
ひでちん
80
門倉友広:もうじき40歳の妻子持ち。大手ビール会社の子会社営業課長。 欠員補充で大手商社から中途採用された加瀬夏生28歳(男)に徐々に惹かれていく物語。 近年作故、内容は現代風味(女性の社会参画や各種ハラスメント意識等々)。 具体的に生々しい描写等は無くて、門倉氏が本心と社会的立場との間で面白可笑しく葛藤·懊悩したり、突然部下の女性社員から秋波を送られて焦ったりしながらも仕事をしていく展開。 部下達も基本良い子ばかりで不快感も無かったし、締め方も良かったのでは??と思った。2024/05/22
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