月の欠片

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  • サイズ B6判/ページ数 228p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396634339
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

新時代への希望を胸に成長する青年が事件を追う、気鋭の長編時代書下ろし!
開化の帝都に連続する死。“四人の敵"は誰なのか?
戊辰戦争で孤児となった会津の青年琢磨は、十六歳を迎え、築地外国人居留地近くの西洋茶店都鳥に寄宿することとなった。主人の祐三郎は、書生を無償で西洋塾に通わせる奇特な人物。だが、訪ねた矢先、新橋の牛鍋屋主人治五郎が割腹死体で発見される。明治の世に切腹? 侍の出ではなく、若い頃の悪事を悔いて洗礼を受ける予定だった治五郎が、自死を選ぶのは不自然だった。さらに、この事件には、一連の敵討ちの端緒と思われる、ある理由があった。
続発を防ぐべく、琢磨たちが治五郎の過去を洗い始めた矢先、第二の殺しが……。

序章
第一章 都鳥
第二章 牛鍋屋治五郎
第三章 西洋塾
第四章 月の欠片
第五章 もう一人の敵
終章

【著者紹介】
1968年北海道旭川市生まれ。千葉大学文学部文学科仏文専攻卒業。札幌市在住。2008年、「寿限無 幼童手跡指南・吉井数馬」で第30回小説推理新人賞受賞。09年、受賞作を収録した連作短編集『吉井堂謎解き暦 姫の竹、月の草』でデビュー。他の著作に『こらしめ屋お蝶花暦 寒中の花』『恋仏』『夢行脚 俳人・諸九の恋』『お役目は影働き 忍び医者了潤参る』。

内容説明

新時代への希望を胸に成長する青年が事件を追う、気鋭の長編時代書下ろし!開化の帝都に連続する死。“四人の敵”は誰なのか?

著者等紹介

浮穴みみ[ウキアナミミ]
1968年北海道旭川市生まれ。千葉大学文学部文学科仏文専攻卒業。2008年、「寿限無 幼童手跡指南・吉井数馬」で第30回小説推理新人賞受賞。09年、受賞作を収録した連作短編集『吉井堂謎解き暦 姫の竹、月の草』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いたろう

41
明治の世に変わったばかりの江戸改め東京。割腹自殺とみせかけた殺しも、ミステリ小説として考えるなら、あまりにひねりが足りない。そもそも、事件の真相のヒントが人の記憶を覗ける特殊な能力で得られたというのは、謎解きとしていかがなものか。でも、ミステリではなく人情ドラマだと考えれば、登場人物も生き生きとしているし、時代の息吹も感じられて、それなりに楽しめるかも。2014/04/28

onasu

24
明治初年の物語。ご維新という装われた明るい様相と、戊辰戦争、戦後の混乱で負った心の傷。  その傷は本人が、向後に明るい見当を持つことでしか癒されない。それには、そう促す人が必要で、ここでは二人の少年がお互いをそう捉えて、友情が芽生えかける。  針ネズミのように虚勢を張って、己の信ずることにためらいのない少年が、懐の深い大人に出会って、落ち着き先を得る。そうして前を向きかけても、過去に搦め捕れてしまう者も出る。将来を望みながらも折あしく。  明治初年、何冊か読んでいるが、これもまあ悪くはない。2014/04/29

真理そら

22
「月の欠片」とは何かということがポイントになるが、本当にそういう現象があるのだろうか。明治初期、会津藩の元藩士や北海道に渡った元幕臣がどのように生きたかということと敵討ちとを絡ませたミステリー。西洋茶店都鳥の面々が魅力的なのに活躍する場面が少なかったのが少し寂しい。2018/04/23

みい坊

21
「都鳥」の主人、祐さんの特殊な力は、この物語に必要?これから続く物語の序章としての伏線?幕末に密航して外国を見てきた祐さんの知識や、タルトを焼く腕にひかれて続きが出れば読みます。祐さんも元旗本のお父さんも好き。居場所を見つけた琢磨くんと、ただひとつの居場所を奪われた春生くん。机を並べて学ぶことが出来たら良かったと残念でなりません。薩摩への思いで戦いを選んだ匡さん。会津藩士の想いより、お志津さんとのハッピーエンドを期待したのに悲しいです。月の欠片の正体も意外。事件の発端から、何とも悲しい物語でした。2014/05/03

にゃも

13
明治の、それも会津の青年が主人公ということでこちらが勝手に期待しすぎてしまったのか、予想外の軽さにもの足りなさを感じた。それ故にか、北海道開拓の壮絶さや移住した人々の苦渋があまり伝わってこない。ということは、「敵は4人」と呟いた真犯人の心情もいまいいち迫ってこないのである。残念至極である。2017/11/04

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