出版社内容情報
ミッションスクールに代々伝わる噂話、「シスター駆け落ち事件」。その謎を追いかけた少女たちのミステリアスで甘酸っぱい物語。
【著者紹介】
1978年、兵庫県宝塚市生まれ。大阪音楽大学短期大学部卒業。父は故・中島らも。著書にエッセイ集『かんぼつちゃんのきおく』(双葉社)、『いちにち8ミリの。』(双葉社)、『ルシッド・ドリーム』(講談社)がある。
内容説明
厳格なミッションスクールに代々伝わる「シスター峰駆け落ち事件」。そのうわさ話はてんでバラバラで、何が真実かまったくわからない。だが、いつだって女生徒たちの心をつかんで離さなかった。季節は12月。クリスマスの準備に退屈した仰美たちは、「シスター峰」の正体を自分たちで明かそうと校内を調べはじめる。やがて、修道院の重く閉ざされた扉の向こうに待ち受けていた真実とは…?あの冬、シスターが17歳の私を少し大人にしてくれた―。
著者等紹介
中島さなえ[ナカジマサナエ]
1978年、兵庫県宝塚市生まれ。大阪音楽大学短期大学部卒業。父は故・中島らも(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
45
クールで頭の切れる大人の女性の猪野先輩。コケティッシュな魅力にあふれた奔放な映子。甘え上手でチャーミングな桃加。そして平凡に見えて芯も気も強い仰美。まるで現代の若草物語のようなそれぞれ魅力的な女の子達が学園の謎『シスター峰失踪事件』に挑む。こうしたミッションスクール系のお話が好きなので、楽しく読めました。最初は学園の中だけでクスクスとさざめき合っていたのに、それが少しずつ他の人を巻き込んで、学園の外へと出て行く。それは一人の女性が自立していく過程を見るようでした。それでも純情な、最後の落ちがかわいいですね2012/11/22
そのぼん
34
ミッション系の女子高に飯詰られる物語・・・。語り口調で物語が進みました。ミステリーてすが、何処か耽美な感じのする作品でした。2012/08/30
ブルームーン
32
ミッション系のお嬢様学校に通う主人公達が、過去のシスター失踪の噂について追跡調査するという話。男性教諭と不倫の末、駆け落ち同然に失踪してしまったシスター峰とはどんな人物だったのか・・・。長年謎だった割に、意外と簡単に真相がわかってしまったような気がする。かる~く読めるお手軽な感じの小説。2015/03/16
ムー
18
すごく面白かった!文体も上品で好感が持てました。シスター峰の存在や人物像が明らかになるにつれて、どんどん面白くなっていきました。友達がミッション系のスクールに通っていて文化祭にも行ったことがあるので、そんな懐かしい雰囲気を思い出しながら読むことができました。しかし、この物語を読み終えた後、シスターによる生徒への愛情が感じられて何とも温かい気持ちになりました。猪野先輩、映子、仰美、桃加ちゃんたちが共に過ごす時間は本当に楽しそうで私も学生時代に戻りたくなってしまいました。2019/03/09
チガ
16
ミッション系のお嬢様学校で代々語り継がれているシスター峰失踪事件、各学年で語られる噂話や、過去を知る人物の話を頼りに、少しずつシスター峰という人物や失踪の真実に迫っていく。設定は面白いと思います、どんな結末か気になって読んでいきました。2012/08/06