内容説明
「俺と一緒に、あの死にかけた核モンスターに、トドメを刺しに行きたいか?」「3.11」以後―現代文明への限りない憎悪と絶望、そして希望。
著者等紹介
杉浦昭嘉[スギウラアキヨシ]
1969年滋賀県生まれ。早稲田大学第二文学部卒。92年から3年連続で「ぴあフィルムフェスティバル」に監督・脚本作品がノミネート。その後、助監督を経て監督となり、13本のピンク映画を始め、Vシネマ、ネットドラマ等を多数手掛ける。2009年『エレクトメンズ・パレード』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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毅
2
この本の存在を多くの人に知ってもらいたい。 意図的にスルーされてる気がするので。2012/09/17
さばお
2
原発のあるF県で普通に育って来た主人公の男。ある日、高校時代の同級生が白血病で亡くなった。その原因はもしかして、原発でのアルバイトのせいなのかと思い付く。豊かなエネルギーを得る裏側には、知らされていない危険があった。日本どころか、世界中を危険にさらすかも知れないのに、何故原発を止めないのか。フィクションだけど、ノンフィクションの様に感じられる、とても他人事では済まない物語。こんな世界にした人類はいつかこの責任を負わされるのかも知れない。すごく考えさせられる作品でした。2012/04/26
ユーキ
1
高校生が原発でバイトをするって設定に反原発伝えたいのはわかるが無理があるだろwwwって思っていたが、こないだニュースで未成年を作業員として働かせていたというのを見ちゃいました・・・2012/05/10
よんよん
1
今だから読むべきなのか、まだ読めないのか…現実に被災していない地方に住んでいる者にとって単なるノンフィクションに思ってはいけない気になる。現実から目をそらすな、しかし、個人に何ができるのか考えてしまった。2012/03/06
有楽町三省堂書店
1
すぐ近くの人が愛しいのも本当。日本人や世界を憎み、絶望する気持ちも本当。単位が変われば、正しいと思うことが変わる。「だって、どうしようもないじゃないか」と思ったり、「このままでいいわけがないだろう」と思ったり。彼のとった行動は正しいだろうか。すぐ近くの人と、彼のことを何も知らない人では、またその答えも違ってくるのだ。とにかく、世界一ハイリスクな現場での作業シーンには、もの衝撃を受ける。もう、知らないふりはできない。2012/02/12