内容説明
“いかなる患者も診る”という診療方針を掲げる希望会総合病院。医療関係者からは異端と見られ、ハードな研修制度で知られるこの病院に、志あふれる産婦人科医・菊池堅一は入職した。しかし現実は甘くなかった。医師不足、過重労働、そして理不尽な医療訴訟。過酷な労働環境は、精神的にも肉体的にも菊池を疲弊させていく。そして、菊池に降りかかった事件。入院患者の分娩中に救急産婦の治療が重なり、新生児に障害を残してしまったのだ。人手のない夜勤中での出来事だったが、菊池は適切な治療を怠ったとして、一億を超す支払いを求める訴訟を起こされる。菊池に過失はあったのか?最前線で奮闘する現役医師が医療崩壊の実態をあますところなく描いた渾身作。
著者等紹介
太田靖之[オオタヤスユキ]
1961年、東京生まれ。フィリピンのBicol Christian College of Medicineを卒業後、インターン研修を経て、92年、フィリピン共和国医師国家試験に合格。94年、アメリカ合衆国医師国家試験に合格。その後帰国し、名古屋徳洲会病院産婦人科医長を経て、現在はフリーの産科医として日本全国を飛び回っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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