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内容説明
周辺国との関係を修復し、ロシアとも巧みに連携をはかり、いまやEUの実質的中心国としてゆるぎない存在感を見せつけるドイツ。それに対して、アジアにおいても世界においても、その存在感がますます希薄になりつつある日本。その差はどこから生じたのか。戦後補償、周辺国との関係、領土問題、再軍備、歴史教育、情報機関、メディア、政治家など、それぞれのテーマで日独の戦後64年を比較検証し、現在の日本の問題を浮き彫りにする。
目次
1章 戦後ドイツの「国家百年の計」―大欧州連合の構想は、どこから生まれたか
2章 ドイツ人捕虜一一〇〇万人の運命―悲惨な抑留体験から見る戦争の本質
3章 ドイツはなぜ、反論を封印したのか―一般市民一二〇〇万の過酷体験からドイツが学んだこと
4章 「ニュルンベルク裁判」と「東京裁判」―裁判の受けとめ方に見る日独の大きな差異
5章 情報戦略と諜報機関(その1)―生き馬の目を抜く情報戦の実態と「ゲーレン機関」
6章 情報戦略と諜報機関(その2)―世界の中の「情報欠乏国家」日本の惨憺
7章 再軍備と旧軍人の処遇―旧軍人を復興に活用した国、社会から葬った国
8章 国家の自立、政治化の責任―なぜ日本は目先しか見えず、国益を失うのか
9章 国運を左右するメディアの責任―なぜドイツは、報道の質に対する要求レベルが高いのか
10章 教育は国家百年の大計―戦勝国の指示を聞き流した国、真に受けた国
終章 独自の憲法を持つ国・持たぬ国―なぜ日本は、国家の芯を抜かれてしまったのか
著者等紹介
クライン孝子[クラインタカコ]
1939年(昭和14年)旧満州生まれ。ノンフィクション作家。ドイツ・フランクフルト在住。1968年に渡欧、チューリッヒ大学、フランクフルト大学でドイツ文学と近代西欧政経史を学ぶ。滞独生活は40年に及び、独自の取材源をもとに、海外からの視点で日本を見つめる鋭い提言に定評がある。EUプレスクラブ、ドイツ婦人ジャーナリスト連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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