内容説明
農林中金5・5兆円、三菱UFJ3・3兆円!―日本の金融機関は、サブプライム崩れで大きく信用毀損した米二大住宅公社(フレディマックとファニーメイ)の不良な債券を、これほどまで巨額に買い込んでいた。日本人は米政府が住宅公社を支援するから大丈夫と思っている。しかしそれは不可能だ。アメリカは日本に1円も返さない。恐慌は目の前に迫っている。
目次
1章 アメリカと心中する日本経済
2章 「金融工学」の罠
3章 「格付け」と「会計基準」の虚妄
4章 恐慌への道のり
5章 恐るべき統制経済―ネオ・コーポラティズムとは何か
6章 恐慌に立ち向かう日本
巻末特別付録 恐慌の時代に強い企業銘柄一覧
著者等紹介
副島隆彦[ソエジマタカヒコ]
1953(昭和28)年、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒。外資系銀行での為替業務担当を経て、常葉学園大学教授。評論家。アメリカの政治思想、法制度、金融・経済、社会時事評論の分野で画期的な研究と評論を展開。日米の政財官界、シンクタンクなどに独自の情報源を持ち、「民間人国家戦略家」として執筆・講演活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2020/02/17
中年サラリーマン
2
サブプライム問題がニュースで飛び交っていた頃に出版された本。大枠ではこの本の通りになっていている。騒動後に読むとまた味わい深いものです。2012/05/27
SAKU
1
金融という分野はあまり得意でないが、書かれていることはなんとなく理解できた。サブプライムローン問題で、元凶のアメリカは随分無茶苦茶なことをやっていたということがよく分かった。このならず者国家に対して、このまま日本は追従を続けて良いものだろうか。2017/09/13
Hiroki Nishizumi
1
興味深く読めた。取りつけ騒ぎやユーロ高など外したところもあるが、今なお続く農林中金と三菱UFJ銀行の危機や統制経済への警告など正確な内容が多く感心した。特に時価会計への日米の対応と影響は深刻な問題だと感じた。2012/11/30
mutu
1
非常に面白い本だった。とてもわかりやすく国際銀行家理解のための入門書としては、最適でしょう。2010/03/04