感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
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樹を見て材を手に入れるところから、轆轤を挽き、漆を塗って仕上げるところまで、独りで全工程を手掛ける人間国宝の職人の語り。伝統工芸の細かく分業された世界は、そのひとつ(一人)が欠けても成り立たないが、独りですべてを行うと、数をこなせないため食べてゆくのが難しい。どちらも一長一短あるが、技の保全という意味では、すべてをこなせるほうが望ましいのかなとも思う。語り口調そのままの、大変読みやすく面白い本だった。勉強になった。2025/08/25
寺内町亭小天狗
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この本で、木地師という職人を初めて知った。木地師とは、轆轤を用いて椀や盆等の木工品を加工、製造する職人のこと。著者は、重用無形文化財保持者(人間国宝)。その道の重鎮が語る言葉には、重みがあるものです。『宮大工棟梁・西岡常一「口伝」の重み』も同様に、重みがあるもの。彼によれば、木に命を吹き込む―甦らせる仕事であり、”木の特徴を「もの」の中に活かすことは、すわわち「世のため」になる。”と語っています。換言すると、自分の特徴を活かすことが「世のため」になるということです。特徴、活かしておりますか。
Rieko Ito
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その道を極めた職人の話というのは、実に面白い。木とはこれほど奥深いものだったのか。2019/08/29
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