出版社内容情報
言葉にこだわる小椋佳が日本語の魅力を再検証
『栗花落』と書いてなんと読むと思いますか?
これは苗字、人の姓です。
6月は栗の花の季節。
花が咲き、そして落ちる時期、梅雨入りです。
答えは「ついり」さんと読みます。
季節の一瞬の移ろいが込められた、風情あるお名前ですね。
(本文より)
言葉の力
言葉は、その力を信じ込み過ぎると、危険なものです。
言葉は、その可能性に寄りかかると、いずれ裏切られるものです。
言葉は、巧みな人に悪用されると、危うい世界へ人を導くものです。
それが真実だとしてもなお、言葉は、本当のことを知る手立てとして、表現の手段として、またコミュニケーションの道具として、人間が発明したものの中でも、最も重要視されて然るべきものと、私は思っています。
(まえがきより)
内容説明
言葉にこだわる小椋佳が日本語の魅力を再検証。
目次
第1章 言葉の命、変化、展開―つくづく、言葉は生きものだと思う(気になる言い回し;日本語は乱れているか ほか)
第2章 春夏秋冬と日本の旅―四季を感じる感性を持っているだろうか(春告鳥と梅の花;梅雨の味わい ほか)
第3章 豊かな日本語の眺望―こんなに贅沢な言葉に囲まれているんだ(四字熟語、あれこれ;褒め言葉、様々 ほか)
第4章 日本人の心の現われとしての言葉―若い世代は財産を引き継ぐだろうか(人生八十年時代;首振り三年、ころ八年 ほか)
第5章 言葉ある風景のおもしろさ―だから言葉に敏感でいたい(一人の父親は百人の校長に勝る;可愛い子を旅に出す母親 ほか)
著者等紹介
小椋佳[オグラケイ]
1944年東京生まれ。67年、東京大学法学部卒業後、日本勧業銀行(現、みずほ銀行)に入行。浜松支店長などを経て、93年退職。銀行に勤務するかたわら、シンガーソングライターとして数々のヒット曲を発表。『シクラメンのかほり』、『俺たちの旅』、『夢芝居』、『愛しき日々』など他のアーティストにも楽曲を提供する。音楽活動の他にも舞台、執筆にも力を注ぐ。94年、母校東大法学部に学士入学、翌年卒業。96年には文学部思想文化学科に学士入学、同大学院へ進み、哲学専門分野で修士号を取得する
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