内容説明
蓮如は、零細教団であった本願寺派を、一代にして日本未曽有の大組織に変身せしめた奇跡の人物である。今日、親鸞の存在が燦然と輝いているのも、蓮如があったればこそ、と言って過言ではない。何よりも、蓮如は偉大なる宗教家であると同時に、大衆の心をぐっと掴み取り、それを組織に組み込む名人であり、その実業家的才覚の見事さにおいては、日本史の上でも比類なき人物といえるだろう。
目次
序章 蓮如以前と蓮如以後―その一代で、本願寺はかくも大変貌を遂げた
1章 不幸な前半生、打たれ強い蓮如―充電期間の彼は、何を見、何を考えたか
2章 創業の蓮如・全国制覇への戦略―懸案の二大障害を、いかに乗り越えたか
3章 守成の蓮如・組織永続の戦略―今日にいたる隆盛の基盤は、いかに築かれたか
4章 大企業家・蓮如の功罪―そこから現代人が学ぶべきものは何か