出版社内容情報
輿入れした大身旗本は破綻寸前。
嵌められた花嫁を、愛する人々を、市兵衛は護れるか。
虚飾にまみれた名門の奸計を斬る!
鬼しぶ父子も大活躍!傑作時代小説
家格の違いにも拘らず、三千石の旗本岩倉家に輿入れした村山早菜。藩の陰謀で父を失うも唐木市兵衛に助けられた川越藩士の娘だ。だが、幸せは束の間だった。市兵衛は兄・片岡信正から、岩倉家の逼迫した台所事情を知らされ、憤る。早菜の幸福を願う後見人の大店両替商《近江屋》の財を貪らんとする卑劣な縁組か。そんな折、変死体を調べる渋井父子は妙な金貸の噂を聞く。
内容説明
家格の違いにも拘らず、三千石の旗本岩倉家に輿入れした村山早菜。藩の陰謀で父を失うも唐木市兵衛に助けられた川越藩士の娘だ。だが、幸せは束の間だった。市兵衛は兄・片岡信正から、岩倉家の逼迫した台所事情を知らされ、憤る。早菜の幸福を願う後見人の大店両替商“近江屋”の財を貪らんとする卑劣な縁組か。そんな折、変死体を調べる渋井父子は妙な金貸の噂を聞く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
43
市兵衛がかつて助けた早菜の嫁入り。しかし、嫁入り先が何とも怪しい。市兵衛は早菜の家の部下だった富山と探りを入れる。また、鬼渋さんたちも大阪から出てきた男の殺人事件を探るうちに岩倉家に出入りする七右衛門にたどり着く。早菜がなかなか幸せになれなくて可哀想。鬼渋息子がだんだん頼りになるようになってきたな。巳蛇さんがあんまり出てこなくて残念だったけど、青と仲睦まじいのが分かったのは良かった。2024/10/07
baba
33
シリーズ33作目。市兵衛は何作か前に助けた娘早菜の婚儀に招かれる。婚家は早菜の後ろ盾を期待しての婚儀であった。大雨の翌日川に骸がみつかり、同心渋井親子が駆けつけそこから事件が始まる。片岡信正、弥陀之介などの懐かしい人々も登場して安心して読了。2024/08/31
ひさか
29
2024年4月祥伝社文庫刊。書き下ろし。シリーズ通算33冊目。川越藩士の娘早菜さんが登場する回。市兵衛の兄や弥陀ノ介まで登場のわりには、あまりたいした立ち廻りもなく、解決してしまった。もう少し、風の剣の活躍があっても良かったのではないかと思う。2024/06/22
み
23
さくさくと♪最後に、市兵衛さんバッサリと、カッケー^ ^人殺しなのですが。彼女はどうなるのでしょ?2024/06/15
ぶんぶん
22
【図書館】「風の市兵衛」第33弾! 今回は川越藩から連れて来た「早菜」を巡る陰謀録。 輿入れした旗本・岩倉家は膨大な借金を抱えていた、この借金の穴埋めに近江屋の財産が狙われていた。 戦略結婚に巻き込まれた早菜を救うため市兵衛が動く、風の剣が吹き荒れる。 鬼しぶ親子、片岡、弥陀之介、が勢揃いして久々の大集合、市兵衛の世界を堪能しました。 市兵衛もそろそろ42歳身を固めても良い年頃、作者は早菜を目論んでいるのだろうか、でないと唐突に再登場が判らない。たぶんそうだろうな ともあれ、市兵衛の活躍が見られて最高。2024/08/29