出版社内容情報
忘れるために生きてきた――
下級武士から次席家老へ。その優れた才覚ゆえに、
人生を狂わされた男の過去を知った剣一郎は……。
どの巻からも楽しめる!大ロングセラーシリーズ第64弾
浜尾藩飯田家の次席家老風見貞之介は、藩主の乱心に翻弄されていた。嫡男がいるにも拘わらず、突如側室の幼子に家督を譲ると言い出したのだ。このままでは藩を二分する事態に。貞之介は懸命に説得するが、藩主は聞く耳を持たない。挙句の果てに嫡男派と思しき刺客に襲われる。見廻り中の青柳剣一郎に助けられた貞之介は、その人柄を信頼し、己の心情を吐露し始め……。
内容説明
浜尾藩飯田家の次席家老風見貞之介は、藩主の乱心に翻弄されていた。嫡男がいるにも拘わらず、突如側室の幼子に家督を譲ると言い出したのだ。このままでは藩を二分する事態に。貞之介は懸命に説得するが、藩主は聞く耳を持たない。挙句の果てに嫡男派と思しき刺客に襲われる。見廻り中の青柳剣一郎に助けられた貞之介は、その人柄を信頼し、己の心情を吐露し始め…。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。87年『絆』で日本推理作家協会賞を、90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
119
お家騒動や切ない身の引き方・・男も女も切なくて。好きな回はシリーズの第64弾!今回は長谷川様の影も薄く・・(笑)このシリーズどこまで行くんだろう。2023/10/30
真理そら
48
しっとり切なくやるせない小杉作品らしい物語だった。あれ以上のことは青柳与力にもできないもんね。2023/10/20
Abercrombie
5
どう結びつくんだ?と思っていた、お家騒動と妾の旦那殺し。その関わりが次第に明らかになっていく過程がとても怖い(こちらの心情的に)。これ以上の決着は望むべくもなかったのかも知れないけど、もっと救いが欲しかったなぁ。2023/11/15
goodchoice
2
一人の女性の数奇な生き様を、青痣与力はやさしく包み込むように心を開いていく。さすが人情溢れる解決だ。2023/12/30