祥伝社文庫<br> 文身

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祥伝社文庫
文身

  • 岩井 圭也【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 祥伝社(2023/03発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784396348731
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

この小説に書かれたことは必ず実現しなければならない。
たとえ殺人であっても――。
新感覚ミステリーの傑作、ここに誕生!

己の破滅的な生き様を私小説として発表し続けた文壇の重鎮、須賀庸一。彼の死後、絶縁状態にあった娘のもとに、庸一から原稿の入った郵便物が届く。遺稿に書かれていた驚くべき秘密――それは、すべての作品を書いたのは約60年前に自殺したはずの弟だということ。さらには原稿に書かれた内容を庸一が実行に移し、後から私小説に仕立て上げていたという「事実」だった……。

内容説明

己の破滅的な生き様を私小説として発表し続けた文壇の重鎮、須賀庸一。彼の死後、絶縁状態にあった娘のもとに、庸一から原稿の入った郵便物が届く。遺稿に書かれていた驚くべき秘密―それは、すべての作品を書いたのは約六十年前に自殺したはずの弟だということ。さらには原稿に書かれた内容を庸一が実行に移し、後から私小説に仕立て上げていたという事実だった…。

著者等紹介

岩井圭也[イワイケイヤ]
1987年生まれ。大阪府出身。北海道大学大学院農学院修了。2018年『永遠についての証明』で第九回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナルピーチ

141
淡々とした文体で綴られいく物語は『序幕』から始まり五つの章を経て『終幕』を迎える。正直なところ読んでて面白い!と思える小説の類とは思わない。だがしかし、読後の感想を一言で述べるなら“凄い”としか言い表せない。作中に出てくる兄と弟、二人によって作られる世界観が“虚構”を生み出し“現実”を惑わさて交錯していく。私小説というジャンルを巧みに利用して読み手を引き付け、まさにタイトルの意味する『文身』の様に体に刻み付けられた感覚。その上で最後の結末へと繋がっていくのだが、やはりその答えを知る術は見つからない。2023/06/30

yukaring

70
虚構と現実の境界線が侵食されていく不気味さと不安感。作家や私小説の在り方について考えさせられる衝撃の問題作。自分の破天荒で暴力的な生き方をウリにした私小説で文壇の重鎮に登り詰めた須賀庸一。彼の死後に明かされた驚くべき秘密、それは庸一の私小説を書いていたのは彼の弟で60年前に自殺したはずの堅次だという事。そして実は庸一は堅次の書いた私小説を後づけで実行していたという事実だった・・。兄と弟の歪んだ依存関係、小説に侵食されていく生き様、虚構の前に脆くも崩れ落ちる現実、とても読みごたえのあるダークミステリだった。2023/07/01

のんちゃん

46
長い間絶縁していた父須賀庸一からその死後、娘明日美の元に印刷物が届く。庸一は最後の文士という異名をもつ破天荒な私小説作家だった。その印刷物は小説であり、庸一の今迄の作品は、全て15歳で自死した弟堅次が、実は存命で堅次が書いたものであり、庸一はその小説通りに生きてきたという内容だった。ミステリの範疇の作品なので、ネタバレになる為これ以上記さないが、どんでん返しのまた返しという作品。入れ子状態の様なこの作品、よく練り上げたと作者に感心する。妻の自死の場面にちょっと違和感があった。それが明日美の問いの答かな。2023/11/06

akiᵕ̈*

45
なんて斬新な切り口の小説!これぞ小説の醍醐味だけど、小説ありきの人生⁉︎描かれた通りに生きていくなんて、恐ろしくもあり裏を返せば何者にもなれてしまうということ。実際、須賀庸一は〈管洋一〉として、弟の堅次が作り上げた虚構の世界で本来の性格とは違う人格に成り上がり、文士となり生き続けた。そんな庸一にもあったほんの少しの良心と愛情は、庸一同様見事なまでに虚構に染まった妻・恵以子の一言でぶちのめされた。生きた証を望んだ、虚構の中に生きてきた人たちは果たして満足できたのだろうか。最後まで見事なまでの虚構に弄ばれた。2023/03/14

ヤジマ

43
主観点 9.5/10 初読みの作家さんだったが、目眩を覚えるような展開の連続にあの一行、巡礼の終わりに堅次が庸一に放った一言には背筋が冷えた。完全に頭が逝っちゃってますやん。弟のために借りた部屋で押し問答し、課せられた運命に葛藤し、時に憎しみを募らせた、それぞれのシーン。読み終えてみて想像すると、全く異なる光景が見えてくる。物語の呪縛に囚われた狂気の作家の一生は虚構か現実か。収束に向かうにつれて頭の芯に鈍い混乱が渦巻き始め、伝染する狂気に身震いする。表現センス、文体、構成全てが秀逸だった。帯買い成功案件。2023/03/20

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