内容説明
唐木市兵衛に返り討ちにされた刺客の一族が、復讐を誓い市兵衛の身辺探索を始めた。一方、大坂に情が移り江戸への出立を渋る小春を、亡姉の親友お茂が訪ねてきた。幼馴染みが辻斬りに遭い、生死の境をさ迷っているという。犯人捜しを始めた市兵衛だったが、己れの居場所を刺客に突き止められてしまう。良一郎らを先に発たせた市兵衛は、自ら死の罠に飛び込み…。
著者等紹介
辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年、高知県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、出版社勤務を経て執筆業に入る。2010年に刊行された『風の市兵衛』(祥伝社文庫)がシリーズ化されるや、圧倒的支持を得て、二〇〇万部を突破。18年には連続テレビドラマ化され、“そろばん侍”が人気沸騰、お茶の間に熱狂的ファンを生んだ。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
93
風の市兵衛シリーズの26作目。 「風の市兵衛 弐」シリーズ(第二期)6作目。 2019.12発行。字の大きさは…小。 江戸では、本両替商の主人・堀井安元と筆頭番頭の林七郎が、小間物商の萬屋手代・根吉を自ら首をくくって死に追いやった事の詮議が奉行所で行われた。 そして、本両替商の堀井は、家財没収の上お取り潰し、主人・安元たちは罪を問われる。 大阪では、市兵衛、小春、良一郎、富平が江戸に向かって出発するが。 途中の宿場で、市兵衛に果たし状が渡された…。2020/02/09
とし
90
風の市兵衛 弐「希みの文」26巻。江戸と大坂、それに前作の件と厄介事が始めは戸惑いましたが作者の流れるような文体一気読、お茂さんの大阪便りが心に響きました。2020/02/26
真理そら
59
市兵衛さん達はまだ大阪にいる。同時に江戸では鬼渋たちががんばっている。でも読者としては市兵衛さんや鬼渋たちが江戸で活躍している場面が見たい。次作で市兵衛さんが小田原あたりで足止めされなきゃいいけどと不安に思う読者なのである。2020/01/08
はにこ
35
今回は殺人未遂事件の真相を探るお仕事。悪きを罰することができない中、よく頑張った。市兵衛達がやっつけた場面は爽快!父親が意外と常識人で良かった。そして前作までのモヤモヤな事件もやっと幕引き。最後は別れもあったけどお恒もお茂もそれぞれの道を明るく生きて欲しいね。2021/07/06
み
31
さくさくと♪ようやく大坂から戻って来そう、お兄さんの登場がなく、ちと淋しいのですよ。でも、道中に今後何もないとも限らないかも、次作は江戸でのお話しでソロバン系のがいいなぁ。2020/02/01