内容説明
戦後、日銀から消えた二〇万カラットのダイヤモンド。曾祖父から謎の遺言を託された小説家の浅野迦羅守は、恋人の小笠原伊万里、元CIAの南部正宗、数学の天才ギャンブラーらと共に暗号の解読に挑む。目に見えぬ敵と、四人の仲間を次々と襲う危機。はたして時価一〇〇〇億円と言われるダイヤを発見できるのか。『Mの暗号』に続く昭和史ミステリー第二弾!
著者等紹介
柴田哲孝[シバタテツタカ]
1957年、東京都生まれ。2006年『下山事件 最後の証言』で第五九回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)と第二四回日本冒険小説協会大賞(実録賞)受賞。07年『TENGU』で第九回大藪春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タックン
67
Mの暗号続編。金の次はダイヤモンド。柴田さんの戦中戦後史の理解と複雑な暗号を考える知識の深さには敬服した。 やっぱり、M資金にまつわる戦後史のベースになってるね。 それと清和源氏・・・。GHQとフリーメイソンのことをもう少し突っ込んで描いて欲しかったけど無理かな。 日本の主だった総理大臣がフリーメイソンだったら、その孫世代の最近の総理も・・・?!! 伊万里は組織の人間が最後まで謎のままだったな。2021/01/29
RIN
18
M資金を追った『Mの暗号』の続編。今度は同時期に消えたダイヤモンドを追う。トンデモをぎりぎりでエンタメに抑えたという感じだが、ちょこちょこ謎が積み残し。彼らはお宝をどうするのかな。続編あるかな。2021/08/25
もも
6
「Mの暗号」に引き続き、読んでいて楽しかったです。いろいろな情報もリアリティーがあって、現実と錯角しそうになることがしばしば。暗号は難しくて自分で解けるようなものではなかったです。でも偶然なら解けるかも?2019/12/12
YH
5
このシリーズ好きなんだけどあまり読まれてなくて残念。戦後間もない頃の混沌とした時代に実際にあった事件とフィクションが入り混じり、もしかしたらと思うワクワク感もさることながら、正宗のカッコ良さに惚れぼれする。まだいくつか謎があるし、続きが出るといいな。2021/03/19
gun56
4
戦時中に集められたダイヤモンドがどこかに隠されているというメッセージをもとに、4人が謎を解きながら妨害にも遭いながら探すというアドベンチャー系。横取りしようとする奴らがちょっと抜けてる感があったけど、お宝を探す経緯は面白かった。この前作がM資金の話らしく、そっちも気になる。2019/12/04