内容説明
八丁堀同心たちを陰日向に支える料理屋“はないちもんめ”のお紋、お市、お花は、尼寺の法会で振る舞われた料理に目を瞠る。それはピリリと辛い未知の味だった。博識の板前目九蔵をもってしても味付けの方法は判らないという。法会で出会った双子姉妹も、座敷牢にいる義兄のため、似た味の料理を探しているが…。味の記憶が事件の鍵を握る、かしまし推理と料理帖。
著者等紹介
有馬美季子[アリマミキコ]
1969年生まれ。慶應義塾大学仏文科卒業。2016年『縄のれん福寿―細腕お園美味草紙』で時代小説を志し、心あたたまる料理描写で多くの読者を魅了した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドナルド@灯れ松明の火
14
小暮同心との協力体制も確立したようで、今回は特にお花が頑張り解決に。料理もどんどん進化してゆく、 お薦め2021/09/09
ダイアナ
9
尼寺の法会で振る舞われた料理はピリリと辛くとても美味しい。物知りなはないちもんめの板前、目九蔵をもってしてもそれが何かわからない…。さて、その法会であった双子の姉妹も義兄のためにとある料理を探しているというがそこから始まった事件を解決すべくはないちもんめの面々も大活躍。今回は異国の料理も登場してより一層彩り豊かなはないちもんめでした。2020/04/09
ゆっくりさん
8
シリーズ5巻目。今回の料理はちょっとびっくりです。江戸時代にあったんだなあ。目九蔵さんの料理は最高です。多すぎるので気になる品を何品か。梅の蒸し饅頭、蓮根と柚子の酢の物、蓮根の衣揚げ、鯖の梅酒煮と味噌煮、梅花餃子、柿の葉寿司、牡蠣の柚子味噌和え、牡蠣の梅酒煮、ちくわのサバと梅肉詰め天ぷら、等々。お弓さん直伝のあの調味料が作れたなら、更に凄いことになるんでしょう。次回が楽しみでなりません。そして、今回は何やらお市さんと木暮さんが怪しい。料理上手なお弓さんのレギュラー化を望んでしまいます。2020/01/16
陽ちゃん
5
シリーズ5作目。お紋・お市・お花の『はないちもんめ』三代が、尼寺でのお説法に誘われますが、そこで出会った美人双子と不思議な味付けのお斎が後の事件に大きく関わってくるとは思いもしなかったでしょうね。既に様々な料理を知っているにも関わらず、初めて食べた味付けの正体を知ろうとする料理人の目九蔵さんの探求心は凄いです。そして、女三代にもそれぞれ思うところがあり、これからも少しずつ変化していくのでしょうね。2020/06/13
千日紅
4
八丁堀同心たちを陰日向に支える料理屋“はないちもんめ”のお紋、お市、お花は、尼寺の法会で振る舞われた料理に目を瞠る。それはピリリと辛い未知の味だった。博識の板前目九蔵をもってしても味付けの方法は判らないという。法会で出会った双子姉妹も、座敷牢にいる義兄のため、似た味の料理を探しているが…。味の記憶が事件の鍵を握る、かしまし推理と料理帖。2020/03/01