内容説明
鮮やかな手口で富商を狙った不殺の賊、陽炎一味が再び江戸へ。しかし、今や店の者を斬殺する凶賊へと変貌していた!風烈廻り与力青柳剣一郎は、己を欺いた因縁ある北町与力の水川秋之進から、一味捕縛への助力を乞われる。これも剣一郎を貶める罠なのか!?犠牲者のため、怯える民のため、あえて危険な探索に身を投じた剣一郎を、闇夜に凄腕の刺客が襲う!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。87年『絆』で日本推理作家協会賞を、90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説の旗手として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
165
シリーズ47巻!盗っ人にも誇りがある。くぅ~こういうのは私のツボです。心が持ってかれる。それに対して北町の水川め・・若くて実力で対抗するのならまだしも、なんて姑息な。加賀藩絡みの一件は一体いつ決着をみるのだろう。新兵衛が無事に帰ってきますように。2019/12/20
やま
107
風烈廻り与力・青柳剣一郎47作目 2019.10発行。字の大きさは…中。 このシリーズは、毎回楽しみにしています。読みやすく、一気に読んでいます。 前々回から、加賀藩がらみの疑惑が青柳剣一郎の心の中に有り、今回も、加賀藩がらみの事件が発生します。 老中磯部相模守が北町奉行所与力・水川秋之進を使って、盗賊・陽炎一味の名を騙って、加賀出身の「川津屋」の主人、番頭を殺させる。 北町の秋之進は力ある者に寄り添い、南町の剣一郎は弱者に寄り添う。 このままの秋之進では、あまりにもつらい……。2019/12/08
とし
75
風烈廻り与力・青柳剣一郎「蜻蛉の理」47巻。加賀藩絡みの件はまだ解決せず、北町与力水川秋之進も上手く立ち回り憎らしスッキリしないモヤモヤ感が残りますね、そろそろ決着期待です。2020/06/30
真理そら
40
今回も剣一郎のライバル?水川秋之進がイライラさせる登場をする。が、今回はなぜか屈託を抱えた雰囲気もあり今後成長していくかもしれないという期待を持たせる。大阪の「堺十郎兵衛」という店をめぐる謎で「質屋藤十郎」が登場するんじゃないかと思った。子供が二人とも巣立ってしまった青柳家が何となく寂しくて妙にリアルだ。2019/10/12
ベルるるる
21
妻の多恵が太助が来た時くらいしか嬉しそうに登場しなくなって寂しい。2019/12/09