出版社内容情報
浦賀和宏[ウラガカズヒロ]
著・文・その他
内容説明
森の中の『ハーフウェイ・ハウス』という閉ざされた学園には二十二人の大人びた美しい子供たちが暮らしていた。推理小説を愛読するアヤコのもとに、兄を名乗る健一という男が現れる。アヤコは健一と共に脱走を試みるが、意識を失い引き戻されてしまう。のちに何者かによって二人の教師が殺害され、学園内の空気は一変し…。二つの世界が織り成すノンストップミステリー。
著者等紹介
浦賀和宏[ウラガカズヒロ]
1978年、神奈川県生まれ。98年に『記憶の果て』で第五回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Junichi Yamaguchi
30
『本当の身体』… オススメしやすい浦賀作品。 ある意味、浦賀さんらしくないとも言える。。2019/12/08
ちょん
16
読みにくい本だった‼️世界観が独特で場面が変わる度に違う本読んでるのかのような感覚に。最後につながるけども、両方とも回収できた気がせず何だかモヤモヤ(笑)でもこういう子どもハウス系の話は好きです✨なんだ、子どもハウスって…。2020/04/04
じーつー
11
タイトルからは館ミステリー的なイメージを感じるけど、本質はそこじゃなかった。 原題は『ふたりの果て/ハーフウェイ・ハウスの殺人』 健一とアヤコを語り手として二つの物語が並行して進んでいく。 少しずつ違和感が生まれて、ラストへ向かうにつれハテナでいっぱいになった直後に疑問が解消される爽快感。 解消されるとはいえ鶏か先か卵が先かの問題は残り続けるけど。 これ、すごく浦賀作品ぽい気がする。 トリックや構成は浦賀作品そのものだけど、これは絶対に気づけないと思う。 まとまりとしては綺麗だから結構好きだった。2022/02/02
唯誠
10
二つの話は…交錯しているかのように、アヤコの視線の物語と健一の視線の物語が交互に進むが、決して交ることのない世界を描き惑わす。未来の箱根の森の中にあるハーフウェイ・ハウスを舞台にしたアヤコが主人公のミステリーは健一が彩子への償いのために書いた物語?と世界がこんなふうになる前の時代、健一がアヤコを殺すために箱根の森の中にあるハーフウェイ・ハウスを探す物語はアガサ・クリスティー好きのアヤコが書いたものなのか?彩子、健一のどちらが物語を読み得たのか?どちらもが創作にすぎないのか?謎解きの謎解きは、読了後も続く。2020/06/24
りこ
10
面白かった。ラストで感じられる余韻がいい。浦賀さんを初めての人にもおすすめかも。(4-)2018/09/20