内容説明
秋月栄三郎の手習い道場に久栄が嫁いできたのを機に、弟子の又平は裏の長屋に引っ越した。やがて生まれる二人の子の成長を見たいがためだった。ある日、長屋に捨て子が。騒然とする中、又平は満面の笑みで面倒をみると宣言し、赤子の世話を始める。一方、栄三は赤子の親捜しを開始する。すると、栄三も知らなかった又平の切ない恋心が…。心温まる長編時代小説。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社九〇周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。以後、演劇制作や舞台の脚本、『水戸黄門』等のテレビ脚本を数多く手掛けた。2010年、『取次屋栄三』(祥伝社文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
107
取次屋栄三「二度の別れ」18巻。栄さん今回は取次家業よりもお節介のような(笑)人情味たっぷり締めは旗本の殿様と山出しじんわりほんわか良かったですね。2017/11/25
やま
63
気楽流の印可を受けた剣客・秋月栄三郎は、江戸京橋は水谷町で「手習い師匠」「剣術道場の師範」、そして、人と人とを結ぶ「取次屋」として活躍する物語です。「殿様と山出し」大身旗本の江本沖右衛門は、火付盗賊改役として馬上で盗賊捕縛の指揮をとっていた時に落馬して半身不随になった。リハビリに取り組みなんとか動けるまでなったが、まだひとりでは動けなかった。そこに栄三郎が、山出しのお鹿を江本家に奉公にあげた。江本は、お鹿が側にいると笑いがでて、気持ちが前に進んで行く。→2022/12/18
真理そら
52
お染さんのためにがんばった栄三だが、確かに礼次は栄三が思い描いた男とは少し違ったしお染には向かない男かもしれないという気がした。というわけでお染さんの場合は栄三と違ってハッピーエンドではなかった。「殿様と山出し」が楽しかった。この殿様ならきっと再起できるはず。2021/01/28
み
25
面白いよか、しみました(^o^)おけら長屋の次に読んじゃって勿体なかったような。ココロ温まりすぎ^^;タイトルはドキドキでした。2018/02/13
run
15
表紙とタイトルにドキッ…。でも想像とは違う別れだった。今回は特に、見事な女性がたくさん出てくるので、気持ちよかった。2018/02/05