出版社内容情報
深町 秋生[フカマチアキオ]
内容説明
都内でトカレフを使った連続強盗殺傷事件が発生、暴力団関係者三名が死亡した。警視庁組織犯罪対策第三課所属のPO・片桐美波は一命を取りとめた実業家・布施隆正の警護にあたる。被害者らは十一年前に謎の大金を手にし、組から足を洗った過去を持つ。美波は犯人たちの猛攻から布施を防護するが、彼は突如自ら姿を消して…。命懸けで対象者を守る緊迫の警察小説誕生!
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
179
美波と塔子、二人の捜査官の友情とその亀裂。二人の視点で物語は進む。塔子は捜査一課の女刑事。美波は組対三課の身辺警戒員。元ヤクザが続けて殺され、マル対も元暴力団の足抜け実業家。護衛と言う仕事は犯人を見つけ、自分が助かれば良いという話ではないので、他の警察モノに無いスリルがある。カーチェイスに銃撃戦に様々なハードルが目の前に。ミステリ要素もどんでん返しもなく、淡々と進んでしまうが、深町さんは割とヤクザに理解のある作家で、裏家業の実態の描写が面白い。2020/11/26
いつでも母さん
127
いや~、スッキリするわぁ。私はこういうのが好きだ!(笑)しかし、『女刑事』は誰の作品でも大変だ。『完全な男社会』で生きるにはきっと自分を奮い立たせて鎧を纏って頑張ちゃうんだろうな。親友同志二人の女刑事、その一人が組対三課の班長・片桐美波!暴力団から民間人を守る身辺警護が任務。そこには捜査一課とも絡む。縄張り意識は刑事小説のお約束。しかももう一人の女刑事との過去のいきさつも明かされる。もうこれはシリーズ決定ですね。楽しみに待ちたい。読了後、鏡を見た。キリッとした気がしたんだが、気の所為だった(汗)2017/06/28
ねりわさび
88
二人の女性警官を主人公にした推理サスペンス小説。謎の多い警護対象をふたりがガードしていくうち不気味な暗殺チームが彼らに襲撃を仕掛けてくる。過去と現在の回想表現や脇役の元組長などの人物描写が目を引く。続編があるそうなので読みたいと思いました。面白かったですね。2023/09/22
はつばあば
79
女性が心身ともにたくましいのは羨ましさと憧れをもたらす。男の世界・特に警察や消防署など頭だけでなく体力を要するところでは結構生きにくいはず。美人で颯爽として男に負けない武力を持つ・・私もそんな娘が欲しかった(#^^#)。私の娘達ですから美人で颯爽としていますが武力ならぬ口撃(^^;。それは兎も角、ほんまに警察機構の中にこんな一般市民や、企業幹部の身を守る身辺警戒員「プロテクションオフィサー(PO)」なんてものがあるのかしら。ヤクザ専門で一般市民が被害に遭うストーカー対策には使えないのかしら2017/07/04
アッシュ姉
76
真っ当な正義感を持つ二人の女性刑事を軸に繰り広げられる正統派の警察小説。深町作品には破天荒なキャラがド派手に暴れる展開を期待してしまうので、つまらなくはないけど、いたってふつう。ヤクザは足を洗ってからも大変だということはよく分かった。繰り返しの描写が多くて、深町さんもしかしてお仲間ですかと思ったら連載ものだったのね。文庫化にあたり、もっと編集者に頑張って欲しかった。2019/05/16




