出版社内容情報
有馬 美季子[アリマミキコ]
内容説明
日本橋小舟町“福寿”の料理は人を元気づけると評判だ。その店を十歳の少年連太郎と下男勘助が訪れた。女将のお園が出した“親子飯”と“親子雑煮”に感激し、二人は事情を語り出す。父の乱心によるお家取り潰しで、一家離散となった連太郎。江戸で見かけられた生みの母を捜しに信州の養家から出てきたという―。健気に悩み惑う少年を、お園の温かな料理が導いていく。
著者等紹介
有馬美季子[アリマミキコ]
1969年生まれ。慶應義塾大学仏文学科卒業。別名義で活動していたが、『縄のれん福寿』で心機一転、時代小説を志す。派遣OLや試験監督、ビラ配布、図書館や工場の仕事などで社会経験を積み、その経験から「傷ついた人たちに、料理で少しでも力を与えることが出来たら」と生まれたのがこのシリーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルル
27
縄のれん福寿の第二弾。今回は福寿の女将お園と母を探すため江戸へやってきた少年連太郎と下男勘助との出会いあり。連太郎が福寿で働き寺子屋で学ぶうちに少しずつ成長していく。連太郎を見守る人々の温かい優しさ。素敵な出会いがたくさんあった。大食い大会から始まる奉仕の心も素敵。お園にとって吉之進の存在はどんどん大きくなっている。辛い過去も忘れ去る日が訪れるのか。微笑ましい二人の関係。料理もやっぱり美味しそう。2017/04/01
たんぽぽ
24
縄のれん福寿、2作目。 時代考証としてはどうだろう?と思うこともあるけれど、まぁそんなのいいか…と思ってしまう。 私も福寿の常連になって美味しく呑み喰いしたいもんだ。 今回は幼い連太郎がだんだん成長していくいじらしさに全てもっていかれた感じ。2017/06/22
ゆのん
23
縄のれん福寿シリーズ2冊目。実の母親を捜しに信州から江戸へやって来た10歳の連太郎とお付きの勘助。縁あってお園達と仲良くなるが。10歳の少年が寺子屋だけではなく福寿の常連客達から大切な事を多く学び成長していく。1冊目と比べて格段に読み易くなっていて面白かった。お園がややお節介かなとも思うが江戸の人情という事にしておくかな。吉之進との仲も気になるところ。2017/09/30
ううち
16
第2弾。居候することになった連太郎がとっても可愛い。食べ物の組み合わせになぞらえたお説教(口頭で解き明かす方)も優しい。五平餅が美味しそうでした。吉之進さまとの行方も気になるところ。2018/02/06
へへろ~本舗
15
料理美味しそうだけど、気になったのが納豆に餡子と醤油…奇抜な…これは食べるのをためらう。2017/11/10