出版社内容情報
北國之浩二[キタクニコウジ]
内容説明
自意識過剰で独りよがり。刑事になったのは警察小説を書くため―難ありの言動が災いし、窓際部署「よろず係」に飛ばされた真々田幸介は、高級老人ホームから失踪した寺尾いづみの捜索を命じられる。愚痴りながらも駆け回るうち、探り当てたのは、戦後の闇を生きたいづみの過去と贖罪、連綿と続く卑劣な犯罪の構図だった…。人間の深い業と情を抉り出す、渾身の警察小説。
著者等紹介
北國之浩二[キタクニコウジ]
大阪市生まれ。2003年、北國浩二名義で発表した『ルドルフ・カイヨワの事情』で第五回日本SF新人賞に佳作入選。05年、同作を改題した『ルドルフ・カイヨワの憂鬱』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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尾塚
10
鎌倉あじさい署よろず係で作家志望の真マ田刑事という設定が面白いですね。ユーモア警察小説なのかと思っていたら。老人ホームから一人の老婦人が行方不明に。真マ田刑事に捜索を押し付けられて。事件は詐欺事件から戦後間もない横浜での過去に広がって。初めての作家さんだと思いますが、期待以上に面白かった。真マ田刑事の父親の事件にも広がるのかなと期待したが。そこまでは。ユニークな同僚達で面白く読み終えたました。2016/08/07
ゆーさん
4
生活安全課 0係(富樫倫太郎著)に立場的には似ているが…。はて、鎌倉でなくても良かったではないかな…。2016/07/17
saifu
3
一番の驚きは北國之浩二に改名してたこと。2018/02/05
Kanako ONO
0
過去と現在、「時代」の切り取り方が大変面白かった。2017/08/03
ブルーベリー
0
あれ?読んだ本と読み終わった本は同じじゃないのか?2016/09/11