内容説明
“最もすぐれた殺人方法を示した者に大金をやる”空別荘に集められた四人に男は提案した。初対面の四人には共通点があった。それは殺人を犯し、逮捕されなかったということ。すなわち、「完全殺人」の成功者たちだった。凶器の消し方、アリバイ工作、動機の隠蔽、四人は自らの犯罪を語り始めた…。完璧な殺人とは?そして奇妙な提案の真意とは?サスペンス傑作集登場!
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930年、東京生まれ。公務員生活の後、数々の職業を経て、創作活動に。63年「歪んだ朝」でオール讀物推理小説新人賞、65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞、81年『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞を受賞。2005年には、日本ミステリー文学大賞が贈られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろこ
41
テレビドラマの影響で、トラベルミステリーの印象が強い西村さんが書いた、8話から成る短編集。昭和35年~55年にかけて雑誌に発表された小説ということで、環境や価値観が現代と違っているけれど、1話が短いので読みやすい。2023/03/05
ゆか
28
著者の作品は初めて。有名なので知ってるけど、ザ・トラベルミステリーというイメージが強すぎで読んだ事なし。たけど、今作はそんなトラベルミステリーではなく、ちょっと世にも奇妙な物語チックな短編集でかなり読みやすかった。最後の最後にゾクリとする感覚が良かったです。西村京太郎ってもっと難しいと思っていたけど、読みやすかったのね…と。トラベルミステリーは頭で想像するのが難しいので、手は出ないけど、それ以外の作品なら読みたいと思った。2015/10/30
北風
26
西村京太郎初期の短編集。「恐怖劇場アンバランス」というドラマの原作になった「殺しのゲーム」が読みたくて読んだのですが、他の作品も奇妙な味で面白かったです。西村京太郎、短編のイメージなかったなあ…。マイベストは表題作もいいんですが、やはり「殺しのゲーム」。最後のセリフがたまらなくいいです。2016/01/01
coco夏ko10角
21
8つの作品収録の短編集。『殺しのゲーム』と『アリバイ引受けます』がよかった。発表されたのは昭和38~55年ということで時々時代を感じる(特に個人情報の扱いの部分で)。2020/01/20
うさっち
18
どれもオチがしっかりとした短編集で読みやすかった。「奇妙なラブ・レター」と「死者の告発」が印象的。2019/10/28