内容説明
人生に挫折し、八ヶ岳へ流れ着いた真鍋智也が働くことになったのは、理由あり物件を得意とする「やまびこ不動産」だった。泣く泣く生家を手放す女性、絶縁した父から土地を相続することになった男―物件に篭もる思い出や事情、家族の想いに接するうち、空虚な真鍋の心にも変化が…。瑞々しい自然に抱かれた八ヶ岳で、悲喜こもごもの人生が交差する、再生の物語。
著者等紹介
長田一志[オサダカズシ]
山梨県生まれ、早稲田大学教育学部卒業。新聞社勤務を経て、脚本家として刑事ドラマやサスペンスなど、数々のテレビドラマを手がける。『八ヶ岳・やまびこ不動産へようこそ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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柊文庫本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
151
★★★☆☆17079 不動産物件に見立てた5連短作品。毎回、訳あり人物登場で込み入った話が始まります。いつかは八ヶ岳を満喫できる明るい話になればいいですね。主な面々: 真鍋智也→10年勤めた会社リストラで妻子逃げられ。両親他界。仕事試用期間中見習い。36歳男、不思議能力有り。主人公。望月忠雄→社長。学生時代ラグビー部で胸板厚いが肺に持病、入退院繰り返す。真千子→専務。社長の妻。南部正敏→主任。百姓仕事で鍛えた躰。松本純→入社2年目。ブログ担当。25歳男。細身で甘い顔立。伊原慎吾→主人公の友人。いい奴。2017/08/16
ゆみねこ
69
長田一志さん、初読み。この作品でデビューとは、また一人楽しみな作家さん登場です。八ヶ岳の美しい風景が目に浮かぶような心地よい読み心地の1冊でした。続編も読みたいので早く刊行してほしいですね。2016/05/22
mr.lupin
59
表題からして八ヶ岳を背景に壮大で清々しいストーリーかなっと勝手に想像していたが、そうでもなくて今ひとつのめり込む事ができないまま読了。主人公の真鍋にも魅力を感じる事なく、久し振りに自分には合わなかった作品だった。☆★★★★ 2019/04/15
はる
58
良かったです。軽いお仕事小説のようなタイトルですが、命の尊さを描いた優しく真摯な物語でした。大切な家族を失い、哀しくて寂しくて、自らも死のうと考える人たち。そんな彼らに生まれもった不思義な能力でリンクしてしまう主人公真鍋は、優しくそっと彼らの心に寄り添います。傷ついた心を癒してくれるような静かで丁寧な文章に好感が持てました。2016/05/14
あっくん
46
初長田さん。八ヶ岳が舞台ということで購入。八ヶ岳の麓での人生再生物語。なかなか良かったです。2017/04/18