内容説明
女子高生の真弓子は大河原くんに片思い。告白したいけどできない、そんな真弓子を見守っているのは柴犬のベンジャミン。真弓子の大切な“話し相手”だ。KYな同級生ゲロサキに振り回されつつも、真弓子の恋心は燃え続ける。だが、やがて、大河原くんに年下の恋人ができて…。不器用な女の子の切ない日々をかろやかに描く、とっても素敵な青春ラブストーリー!
著者等紹介
山本幸久[ヤマモトユキヒサ]
1966年、東京都生まれ。中央大学文学部史学科卒業後、会社勤務を経て、編集プロダクション勤務。2003年、「アカコとヒトミと」(後に『笑う招き猫』に改題)で、第一六回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
78
実は結構好きなんだよね、自分。この話とベンジャミン。2017/03/19
chimako
74
ベンジャミンに尽きる。ベンジャミンだけでよかった。以上。2017/05/03
再び読書
32
フワフワ感が漂う物語に感じた。拙い表現になったが、少し切なく、もどかしく、ハッピーエンドとも言いがたい。でも、気持ちはスッとする。ゲロサキという命名もなかなか激しい。しかし、その陰口も納得の自分本位ぶりである。ただ、全部拡げた物が未回収のまま、フワフワ終わる。この物語の本当の主人公はベンジャミンかも知れない2022/02/18
みかん
26
ベンジャミンが終始可愛くて最後は涙。逆に終始嫌いだった蔦岡だったけど『敗者復活戦』読んだら、妙に親近感わいて好きになった。失恋というタイトルから暗い内容だったらどうしようと思ったけど表紙のベンジャミンを信じて買って良かった。主人公の成長物語として読んでも、ベンジャミン中心に読んでも、親友(?)藤枝さんを追いかけて読んでも面白い。爽やかな話で読んで本当に良かった。2013/08/24
タルシル📖ヨムノスキー
24
この物語は、主人公の女子高生真弓子が高校時代からの片思いを引きずりながら成長していく物語なのだが、実は真の主人公は真弓子ではなく、飼い犬のベンジャミンではないかと思う。真弓子のはっきりしない態度とか、目標を見つけられないところとか、周りに振り回される話は、物事をはっきりさせることが苦手な今の若者を象徴している気がする。〝美晴さんランナウェイ〟同様、最後の展開があっさりというか唐突な気もするが、最後の最後でグッとくる。人の目線と犬の目線て物語が展開していく手法は、越谷オサムさんの〝ゴンとナナ〟に似てるかも。2020/06/03