内容説明
逆恨みから闇討ちを受け、果たし合いまで申し込まれた岩倉源太夫。秘剣・蹴殺しで敵を倒し、その技を弟子たちに見せたのだが…。その教えぶりを碁敵の和尚は、獺祭のようだと評した(「獺祭」より)。緑美しき南国・園瀬を舞台に、軍鶏侍・源太夫が、侍として峻烈に生き、剣の師として弟子たちの成長に悩み、温かく見守る姿を描いた傑作時代小説。待望の第二弾。
著者等紹介
野口卓[ノグチタク]
1944年徳島市生まれ。立命館大学文学部地理学科中退。さまざまな職業を経験し、ラジオ・ドラマの脚本や戯曲を執筆。平成5年一人芝居「風の民」で第三回菊池寛ドラマ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤枝梅安
38
「軍鶏侍」シリーズ2作目。源太夫の岩倉道場に門弟を取られ、逆恨みした道場主が源太夫に返討に会う「獺祭」。軍鶏が好きな太物問屋の隠居との出会いを描く「軍鶏と矮鶏」。「岐路」では、入門してきた少年の絵の才能を活かすために右往左往する源太夫。源太夫が秋山精一郎と尋常な立会の末、精一郎を討ち果たした事件が、数年後に新たな火種となって源太夫に振りかかる「青田風」など。養子や後添えが珍しくなかった時代の人間関係は現代人のそれよりもおおらかで包容力があったなぁ、と思わされる。(コメントに続く)2012/12/06
onasu
29
逆恨みによる闇討ちから始まり、果たし合いもあるものの、初作の張り詰めた感じではなく、懐深く、剣を究めんとする道場主:岩倉源太夫が描かれる軍鶏侍の二作目。 シリーズものとして、登場人物も増え、それぞれに物語を紡がせていく。人物造形も妙味で、あっという間に読み終えてしまう。欲を言えば、源太夫の人となりに、下世話な人間味がやや欠けるところか。 とは言え、既刊のもう一冊を、まずは楽しみに。2013/01/22
タツ フカガワ
22
シリーズ2作目は4話の連作で、軍鶏の闘う姿から生まれた秘剣「蹴殺し」の剣劇もあれば、道場の若い門人たちに向ける優しい眼差しや、自らが手にかけた親友の娘との対面など、そこから浮かび上がる源太夫像が魅力的です。と同時に、下男の権助の出来物ぶりがすごい。過去に曰くありそう……考えすぎか。2019/03/11
ベルるるる
22
悪くはないけど、1作目ほどは楽しめなかった。2018/09/15
ひっと
18
主人公はきちんと道場主におさまり,前作のような昼行灯ぶりは影をひそめてしいました。しかし,彼の性分なのでしょう。若者を導く良い指導者になっています。そして,ようやく秘剣「蹴殺し」が明らかになります。動と静のバランスがとれていて後味の良い面白いお話でした。2014/04/15




