内容説明
廃ビル地下のバーに男女六人と死体が二つ。急逝した作家を偲び、彼の馴染みだった店の跡で一晩語り明かそうという企画のはずだったのに、死体が出てくるわ、闖入者まで出てくるわで、事態は混迷の極みに。なのに、参加者は皆、地下から「出たくない」という!?秘密と誤解にちょっとした偶然が重なって、とんでもない方向へと転がっていく、密室エンターテインメント。
著者等紹介
蒼井上鷹[アオイウエタカ]
1968年、千葉県生まれ。大学卒業後、会社勤務を経て、執筆活動開始。2004年、短編「キリング・タイム」で第二六回小説推理新人賞を受賞。05、07年には日本推理作家協会賞・短編部門の候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちーたん
84
★★★☆☆明日取り壊されるビルの地下には、かつて【ざばずば】というバーがあった。バーの常連だった小説家【アール柱野】(故人)を偲ぶため、縁あるざばずばにてオフ会決行。ネットで集まった男女5人。地震をきっかけになんと死体発見!でも携帯も繋がらないし、朝まで出られない。しかもみんな通報したくない?◆2010年発売。2018年に有隣堂で限定復刊された本書。癖ある物語に嵌まる書店員続出で復刊決定したみたい。アールのモデルは中島らもさん。個人的には色んな事がラストにわかるような構成のが作品は化けた気がする😅2020/05/21
セウテス
79
オフ会にて、今はもう営業をしていない地下のバーに集まった5人。地震が起きて、積んであった箱から死体が落ちて来て大慌てとなる。しかし、出口のシャッターは締まっており、密室の地下バーから脱出出来ない。殺人犯はこの中に居るのか、次々と事が起きるのだが、実は一晩の物語。気軽に読める、しかし推理が特徴あるわけでもなし、サスペンスが見事な展開でもない。登場人物は皆な、やっぱりダメな人間であり、思考の向かう先がどうにも違うとしか思えない。読んで行くと何故か脱力感に包まれる、それでいて、伏線の張り場所に回収は見事だし。2018/08/07
coco夏ko10角
24
内容紹介には「密室エンターテイメント!」と。確かにミステリーというより密室でのドタバタ劇といった感じ。著者の長編は多分これが初だけど、短編の方が好きかも。章によって語りてが変わっていくけど、一番気になってたキャラ視点の章がなく残念。2018/05/04
マッちゃま
18
なんともな氏らしい「絡まった話」でした。亡くなった作家の行きつけのバーがビルごと取り壊されることになり、その作家を偲ぶ会の名目でネットで集まった男女5人は廃墟となった地下バー「ざばずば」へ侵入。そのメンバーにもそれぞれが隠す謎があり、その謎が明かされていく度に物語は思いもよらぬ方向へ転がっていく。微妙で不思議でいい加減な様でも、話が縺れギリギリでダメにならない展開は流石だとは思いますが…読み終えてチョット疲れたかなあ〜と感じました。2016/10/19
END
13
有隣堂復刊が納得の通好みのミステリー。狭い密室の中でのドタバタ劇って事で『キサラギ』や『サンブンノイチ』を思い出した。噛み合わないハズの歯車が偶然噛み合っちゃう様な運命のイタズラは読んでてワクワク。最後どうなるか気になって一気読みでした。ただ、後半の畳み掛けが若干苦しく感じたり、幽霊の存在が有効活用されてなかったりと、ちょっと際どい所を攻めていた気もする。なかなかギリギリのバランスでつながっていてモヤモヤ感は少し残った。2018/02/28