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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
482
『山月記』に『藪の中』、『百物語』といった格調高い作品を、森見登美彦がリメイクするとこうまで阿呆になるのか! 原典のエッセンスはほとんど残ってないのに、なんか分かるというか、原典との比較もできるというか、だから何とも言えない可笑しさがあって、くっくっと笑いがこみ上げてくる感じだ。『走れメロス』は友情の真逆をいっちゃってるし、『桜の森の満開の下』は静謐な雰囲気の中に女の怖さが潜んでるし、素晴らしきモリミーワールドに拍手です。それぞれ『夜は短し~』のアナザーストーリーにもなっているのがファンには嬉しい仕掛け。2013/04/20
射手座の天使あきちゃん
432
もりみー様 わが人生で、これほど驚嘆した作品はありませんでした これこそ徹頭徹尾・首尾一貫・全身全霊・完全無欠・正真正銘のおバカ作品です!(笑) 原作は「走れメロス」しか知りませんが、桃色ブリーフとは何たる冒涜 不覚にも爆笑しちゃうでしょ!! <(^_^; 残り4作品、原作読んで出直し(再コメント)致します m(_ _)m2011/10/15
hiro
396
「山月記」は、昔教科書で読んだ記憶があり、中国の話を原作に書かれた小説で、難しい漢文調の文章と最後に主人公が虎になることだけ覚えていた。しかし、森見氏にかかるとこんな話になるのだと森見ワールドに納得してしまった。また森見氏の小説ではいつも難しい熟語が多いが、今回はいつも以上に難しい熟語が多かったように感じた。これも原作の漢文調を意識してのことだろうか。また「走れメロス」は、原作をここまで変えていいのだろうか。太宰ファンは怒ってくるのではないかと心配になってしまう。でもこのアホさ加減が私は大好きだ。2011/05/08
文庫フリーク@灯れ松明の火
358
森見さん6冊目。神山健治さん解説にかかれた《青春をこじらせた大学生達が一般社会とうまく交われずにもんどりうつ様を見事に描き出している》 実に的を射た言葉に大納得&爆笑。森見さんの大学生時代はこうだったのかな、と思ったり。意外と原作覚えてないものですね。『山月記』大好きだったのに。この作品から名作読み返すのが、正当な読み方なのかも。森見ワールドだからこそ許された快挙、愉しませて頂きました。2010/11/06
再び読書
294
新釈を通り越して、間違い無く森見氏の新作と言って良いと思われる作品。古い話で恐縮だが、ジャニス・ジョップリンの「サマータイム」を思い出させる。彼女が唄うとどんな曲も原曲とは全く違う曲となる。少し例えは違うが何故か、この歌をイメージしてしまった。モリミーによる京都舞台の強烈な個性が、跋扈する現代古典と言う意味のなさない表現しか出来ない。自分の語彙の乏しさを指摘される様な不思議な感覚を覚える。とにかく強烈な個性としか言えない。最期のオールスター登場もサービス精神が旺盛?!2015/11/29
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