内容説明
本所・法恩寺橋袂で麦湯屋をやっている器量よしの娘。奉行所が総力を上げて追う浪人は、必ずその娘と接触するはずだった。だが、そこに現われたのは吟味方与力の一色弥一郎。娘を見張っていた橋廻り同心立花平七郎は、娘と楽しげに語らう一色の姿から情報の漏洩を疑う。自らを犠牲にしてまで浪人を救おうとする娘のひたむきな想いとは…。待望の第九弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主宰の「創翔塾」で、小説を志す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
15
1話目の「彩雲」、平七郎の若い日々、共に道場で稽古に励み、生涯友である事を誓った仲間が、人殺しの汚名を着せられる。殺されてしまったけど、生きて国元に帰るという結末ではだめだったのかな。悲しい話だね。2016/04/19
しろうさぎ
2
捜査情報はどこから漏れるかわからないから気をつけないとね2010/10/17
あき
1
ほっと一安心したあとの急転直下がツラい。一色さまが婿養子で、なんとしてでも吟味方になりたかった理由が判明。多少は同情の余地ありかな。最後の話、意地っぱりで似たもの同士だからよけいこじれたんだな。夫婦、親子でも言わなくてもわかってくれるだろうってのは甘え。やっぱり会話は大事。2020/06/25
みいちゃん
1
「彩雲」男同士の友情、悲しい結末に胸が痛む内容でした。「麦湯の女」あの一色さんが・・・!2013/09/24
たか
1
冒頭の「おかま」連呼にびっくり。2010/02/02