内容説明
如月、梅も盛りの江戸で名残の雪が降った夜、嫌われ者の金貸し一家が惨殺された。町方は、妾宅で妾とともに死んでいた主の金兵衛の無理心中と断定。しかし前日、金兵衛に会った青柳剣一郎は違和感を覚える。やがて浮かび上がったのは、富三郎なる不可解な男。富三郎は残忍な盗賊一味にも狙われていた…。逃げ回る富三郎の正体、そして息詰まる追跡行の結末とは。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。『絆』で日本推理作家協会賞を、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説などを執筆し、幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
17
配下の同心達が剣一郎に遠慮して事件の解決を決められない。そんな同心達の自分へ恐縮して配慮する姿に、これは怖ろしい事だと思う剣一郎の健全さ。こんな剣一郎の驕らない姿が、このシリーズの好きな部分。2016/12/06
夢子
15
生きるために何人も人を殺める男の話、そんな生き方はやはり上手くは行かないものです。最後には青柳剣一郎に御用なりました。2024/08/10
昌子♪♪
1
悪党も生きたいのだ~!2017/08/25
犀門
0
#115★★★★☆2013/09/12
さつきばれ
0
シリーズ13作目。 今回の犯人の生への執着心は、理由があるにせよ凄まじかった。 同心らが剣一郎に遠慮して異を唱えることが出来なくなっていくことになったら恐ろしいと、おごる事なく逆に自戒せねばならぬと自分に言い聞かせる剣一郎は、やっぱり男前なキャラだな♪かっこいい! でも、るいが文を書いているというだけで、剣一郎はあたふたしてたのに、縁談の話が来たらどうなることやら(笑)。 次の巻で、剣之助の様子がわかるかな。 それにしても、奉行所の庭にも、雪だるま。誰が作ったんだろう(笑)。2019/06/19
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