祥伝社文庫
虎の城〈上〉乱世疾風編

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  • サイズ 文庫判/ページ数 699p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784396333782
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

戦国動乱の最中、鋭い眼で世を見据える青年、藤堂高虎は、巨躯を生かした槍働きで立身出世の夢を抱いていた。自らの実力に正当な評価を求め主を転々とする高虎だったが、運命の主君羽柴秀吉の弟・秀長に見出される。算用や築城術などを秀長に学び、その名声を徐々に高めていく高虎。だが秀吉の下で頭角を現わす宿敵・石田三成がその行く手を阻む…。

著者等紹介

火坂雅志[ヒサカマサシ]
1956年、新潟生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経て88年『花月秘拳行』でデビュー。99年、『全宗』で吉川英治文学新人賞の候補となる。2009年のNHK大河ドラマ原作に『天地人』が選ばれるなど、今最も注目を集めている小説家である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

301
『下天を謀る』が未読なので違いはわからないが、ここで描かれる藤堂高虎は、火坂作品中屈指の好漢。強くて賢く真っ直ぐで、女にもてる超有能武将。にも関わらず、嫌味なところが一切なく、謙虚に自己変革を行っていく姿は素直に格好いい。それほど有名な武将ではないが、史実/創作ともに面白い逸話がふんだんに盛り込まれていて、長さを全く感じさせない。特に秀長との出会いから、深まっていく主従関係が清々しい。これは秀長の人物によるところも大きく、豊臣秀長に対しての興味も芽生える一冊となっている。恋愛要素も多め。2020/05/22

アッキ@道央民

52
寅年にちなんで虎とタイトルについた作品をチョイス。戦国武将の藤堂高虎を描いた作品。名前は知っていても、あまり知識のなかった人物。若い頃から何度も主君を変えながらも出世。豊臣秀吉の実弟の秀長の下で土木や築城等の技術を身につけ、上巻では家康からも一目置かれる。秀吉の下で台頭してきた石田三成との駆け引きなど、なかなか興味深く、この先どうなって行くんだろうとの期待を持ちつつ下巻に入ります。2022/01/15

只三郎

37
藤堂高虎を描いた本作品。 同じく藤堂高虎を描いた安部龍太郎の「下天を謀る」も面白かったが、本作も中々面白い。 面白いだけでなく、会社という組織の中で生きるために必要な事についても記されており、為になると感じる所が多々あった。 小説でありながら、自分に色々と教えてくれる作品である。 では、下巻へ。2016/07/07

アイゼナハ@灯れ松明の火

33
戦国の寝業師といえば細川幽斎が一番で、次点を争うのが本書の主人公、おべっか使いの藤堂高虎…という個人的な固定観念が思いっ切り覆される快感。これは面白い!秀吉の弟、秀長に仕えたことが武辺大事の猪武者の世界を変えたという視点、秀吉・三成への反感が秀頼を世継に据えるために郡山豊臣家を取り潰したことに対するものであるという視点は今まで持ったことがなかったので、非常に興味深く読みました。高虎がどんなに立身しても、高禄を拒んで傍に居続けることを選んだ家臣に恵まれたというエピソードにも心惹かれます。このまま下巻へ!!2012/05/18

なつきネコ@混乱中

19
あまり、知らない藤堂高虎。なんとなく避けてたけど、避けなくても良かった。高虎は苦労し、何人も主君を変えて成り上がっていく高虎。しかし、彼も仕えた主君には一生懸命。しかも、次々と新しい特技を求めていく、強さだけに見ていた他の武将とは違う強み。現代でも、通用する素晴らしい姿勢。土木の力を学び、城作りの達人になっていく過程はおもしろい。しかし、火坂さんの恋愛は青くさすぎてなんか、恥ずかしくなるのが残念。けれど、火坂さんは元ビジネスマンらしく、仕事人としての高虎を上手く書いてるな。2017/05/12

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