内容説明
三十五万石彦根藩主の子ではあるが、十四番目の末子だった井伊直弼は、わが身を埋木に擬し、住まいも「埋木舎」と称していた。「政治嫌い」を標榜しつつも、一代の才子長野主膳との親交を通して、曇りのない目で時代を見据えていた。しかし、絶世の美女たか女との出会い、それに思いがけず井伊家を継ぎ、幕府の要職に就くや、直弼の運命は急転していった…。
著者等紹介
舟橋聖一[フナハシセイイチ]
1904年、東京生まれ。1926年、戯曲「白い腕」で文壇にデビュー。63年『ある女の遠景』で毎日芸術賞、67年『好きな女の胸飾り』で野間文芸賞をそれぞれ受賞。76年、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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遥かなる想い
175
第1回(1963年)NHK大河ドラマ原作。 井伊直弼を軸に、長野主膳、村山たかを 絡ませながら、激動の幕末を描く。 ひどく艶やかな印象で 面白い。 上巻は 直弼が 思いがけず 井伊家を継ぎ、 幕府の要職に就くまで。2018/05/17
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
91
1962年、第1回NHK大河ドラマの原作にもなった井伊直弼について書かれた作品。伊井といえば「安政の大獄」と「桜田門外の変」ですが、上巻ではそんな未来を予想だにさせない穏やかで実直な直弼の姿が印象的。さて、歴史はその直弼をどう変えていくのか。早速、下巻にGoです!2018/06/23
mam’selle
15
日本と米国の国交をスタートさせた江戸時代幕末期の大老井伊直弼。以前、この方の茶道具展を観に行った事が有るが、相当な腕前であったらしい。他にも、居合や、唄など多彩な趣味も人間として振れ幅の広さもこの人の魅力だったのかも。2018/04/04
秋野もみじ
9
面白かった。古い本だから読みにくいかと思っていたけど、そんなこともなかった。漢字が古いなとは思ったけど(^-^; 小説だから盛ってあるのもあるだろうけど、やはり井伊直弼は良い殿様だったと思う。平和主義だったくせに、なんで安政の大獄なんかになったのか…。下巻が気になる。村山たかはあんまり気に入らないんだけど、大河ドラマだとどんな風だったのだろう?2015/06/17
はな
7
14番目は跡継ぎには遠い・・・政治とは無縁の生活だったんだろう。 それより、、たぶん実在する人だろうが、たか女は何じゃ?自由奔放で周囲に迷惑かけて・・・後世まで名を残してよい人なのか?と疑問符2023/06/06
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