内容説明
悪名高い豪商だけを狙い、誰も傷つけぬ。盗むのは五百両以内。七福神の面を着けた七人の盗賊は義賊として庶民に歓迎された。風烈廻り与力青柳剣一郎は、御奉行から七福神捕縛の厳命を受けた。そんな折、辻斬りに殺された男が一味の一人と判明。さらに七福神が次々と消されていく。誰が何の目的で?青痣与力の人情裁きの剣が冴える、人気シリーズ第五弾。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年に「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家活動に入る。その後『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。以降社会派推理、時代物など数多く発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
16
面白かったけど、結末に公平性が欠けるために、スッキリとした読後感とはいかない。いくら剣一郎の大切な友達でも、いくら自分のふところに入れないとしても、泥棒には違いない。2016/11/24
夢子
14
七福神のお面を被って盗みをするが、貧しい人の為、そんな盗賊に情けをかける青柳剣一郎、今回も痛快時代劇です。捜査一課長がまたまた、活躍しました。2024/07/12
ひかつば@呑ん読会堪能中
10
決して相手の内側を探るようなことはせず淡くゆるゆると付き合ううちに心が通ってくる、という名作「剣客商売」に出てくる主役の振る舞いを思い出しながら心地よく読み進めたが、池波作品同様、素晴らしい関係に暗雲が立ち込める。武士と町人という垣根を超えた間柄や、事態が急転した後の結末に向けた展開にチト疑問も残らないではないが、十分に堪能した第5弾だった。次も楽しみだ。 2013/10/02
アンベラー
4
七福神をなぞらえた義賊 やってることは悪いことだが誰かのために自分を犠牲にできる善意悪ともいえる行為 今の世の中に置き換えればやはり警察に捕まってしまうよね2019/06/28
昌子♪♪
2
何度もホロッとさせられました!2017/08/10