内容説明
“騙されていることに気づいていた。でも、好きだったから”着物のセールスをしている西に惹かれていった私は、彼の勧めで高額の着物を買い揃えた。病的に厳しかった母を持ち、感情を密閉容器に封じたように育った私が、精一杯勇気を示した行動だった。しかし直後、彼は行方をくらませた…(「密閉容器」より)。現代女性の心理の深奥にせつなく迫る、恋愛小説。
著者等紹介
島村洋子[シマムラヨウコ]
大阪市生まれ。帝塚山学院短期大学卒業。証券会社勤務を経て、1985年、コバルト・ノベル大賞を受賞し、デビュー。実力派の書き手として注目を集め、心に響く端正な語り口と、巧みな心理描写で近年、高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チューリップ
3
最初の話からして男に騙されて詐欺にあった女性の話で、ええー!て感じで、これ全部こんな感じの話だったらどうしようかと思ったら、そうじゃなかったので良かった。騙されちゃう人やしたたかに成りあがっていく人とか色んなタイプの女性の短編集。ちょっと切ないけど、最後の幸福という話が一番好きだった。2013/09/22
YHユニコーン
0
この作者の小説は初めて読んだが、とても面白くて、ためになった。 どの話も良かったが、「代用品」「数字屋」が印象に残った。2016/01/06
サマンサ
0
こういう話は苦手。女性の持つ怖さやいやらしさは勿論自分にもあるのだけど、わざわざ再確認したくないと言うか。。。『密閉容器』だけ心に残った。騙されても勉強料と考える辺りに共感したからか、な。2014/05/23
HoppyMojo
0
解説にも、裏にも書いてあったけれど、これは恋愛小説ではないわな。 2012/10/05
かーこ
0
愚かだけど 共感していまう 女って怖いけど本音だね2012/09/01