内容説明
「この世の中の、すべての人があの人をどう言おうと、私だけは信じてあげたいのです」組紐屋のお幸は盗賊の疑いをかけられた与七をそう言ってかばった。十六年前、永代橋の崩落で両親を失い、心に深い傷を負ったお幸を癒したのが愛する与七だった。だが深まる疑惑に、橋廻り同心立花平七郎が心を鬼にする…。剣と情をもって正義を貫く、橋廻り同心シリーズ第六弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。テレビドラマ「はぐれ刑事」などのシナリオライターとして活躍する一方、小松左京主宰の「創翔塾」で小説を志す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
17
いつも奉行所の詰所にいるだけの、平七郎の上役で与力の大村虎之助が、なんと鉄扇片手に大立ち回り!やる時はやる大村さん。おぬいさんの息子の市之進、やさしくていい子に育っててよかったね。おぬいさんは辛かっただろうけど、本妻さんがきっと一生懸命育ててくれたのよ。2016/04/12
定年おやじ
3
「江戸には哀しい女性が多かった」と感じさせるお話が続きます。暖かい江戸の人情話を期待しています。2019/03/27
しらたまはなこ
3
この人の作品はいきなり6巻から読んでもすっと話に入っていけるからすごいな。 橋廻りという役職があることを初めて知りました。2017/09/25
アニータ
1
橋廻り同心シリーズ第6弾。 「焼き蛤」では、いつも昼行燈のような定橋掛の与力が思わぬ活躍をみせます。表題作の夢の浮き橋では、お幸の深い葛藤、気持ちを知りながらも、また、押し込みとなった2人組の生い立ちなどを知りながらも、町奉行所のものとして心を鬼にして押し込みを捕縛します。 人情味あふれるシリーズです。2019/05/03
みいちゃん
1
名乗り合えない母子の絆、母は子を思い子は母を慕い橋を渡る。平七郎の人情裁きが二人を結ぶ。手放した子がとっても良い子に育っていて嬉しい限りです。2013/06/19
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