内容説明
雲母橋―叶わぬ恋と一度はあきらめた男と再び巡り会った女。千鳥橋―逢えぬ我が娘の幸せを、陰から見守る男が零す一筋の涙。思案橋―橋を挟んでいがみ合う兄弟がつかんだ家族の絆。今戸橋―国を追われ、武士を捨てて市井で生きる男の矜持…。江戸府内の橋を預かる北町奉行所の橋廻り同心・立花平七郎の人情裁きが冴えわたる好評シリーズ第三弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。小松左京主宰「創翔塾」出身
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベルるるる
19
ボタンの掛け違いで、最初は小さなほころびだったのが、段々と取り返しがつかなくなってしまい、人生を引き裂いていく恐ろしさと悲しみ。生きていくのは難しい。橋廻り同心シリーズ3作目。2016/03/07
けいちか
4
シリーズ第三弾。もともとシナリオライターだった作家が書いているだけあって、ドラマを見ている感覚で読み終えた。シリーズ化するには安定してるが、平七郎の人生に変化はないのだろうか。2015/10/17
雫
3
相変わらず短編または時代劇を観ているような安定感。疲れたらビタミン剤を飲むように読む時代小説。2015/03/12
アニータ
1
平七郎第3弾。 哀しく切ない話から、ひびいった家族の絆を取り戻す話、父と子との思いが交錯する話など心が揺さぶられる人情もの。平七郎、いいじゃあないですか。2019/05/02
みいちゃん
1
「道連れ」死を選ぶ事でしか道を見い出す事の出来なかった男女。「最期の道連れに私を選んで下さった一学様の御心にこの上ない幸せを感じております。幸せをつかむためにあの世に参ります」のお玉の遺言。叶わぬ恋と一度はあきらめた男と再び巡り合ってもこの世では幸せになる事が出来なかった二人に平七郎の心は・・・切なすぎるお話でした。後の3話がホッとする終わり方で良かった。2013/05/07
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