内容説明
九亀虹人たちの旅はまだ終わりを告げていなかった。時空の誤差により、辿り着いたのは…若き日の宮沢賢治や江戸川乱歩が闊歩する大正八年の日本。熱気とモダン、進取の気概に燃えていた時代だ。霊魂や霊能力を科学的に解明しようとする運動が最も盛んだった頃でもある。“神”とは?“霊魂”とは?人類最大の謎に挑む、九鬼虹人の旅が再び始まる。
著者等紹介
高橋克彦[タカハシカツヒコ]
1947年、岩手県盛岡生まれ。83年、江戸川乱歩賞作品『写楽殺人事件』で文壇デビュー。以後、発表する作品が次々と文学賞を射止め、91年『緋い記憶』で直木賞を受賞
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感想・レビュー
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けやき
40
大正時代にタイムスリップした虹人たち。宮澤賢治や江戸川乱歩が登場するのが嬉しい。無事に元の時代に戻れるのか?舞台は英国へ。2020/07/19
takachan
4
おそらく3読目。龍シリーズとは違った趣。あまり深く考えずに楽しんだ方が吉。下巻も読む。2018/07/13
Yuna Ioki☆
4
相変わらず虹人のうんちく話は尽きない(笑)乱歩や夢二、谷崎潤一郎などが同じ時代に生きて居たのだと勉強になった。竜の柩は謎解きの意味合いが強かったが、こちらはいかにして現代に戻るか?が主軸になっている。2013/04/28
冬至楼均
3
まさかの続編。それにしても、神=エイリアン説と霊魂とが同一の作品で語られるところがいかにもこの作者らしい。2011/05/27
冬至楼均
2
正確な年代が書かれていなかった、必要が無かった「竜の柩」に対して、こちらはこの時期で無いと成立しない話。宮沢賢治や江戸川乱歩は全く本筋に関係なく出演する。2024/10/26