内容説明
地球温暖化がもたらす最も深刻な問題は、感染症の多発である―地球上から撲滅されたはずの天然痘が青森に、空気感染する超エイズが隠岐諸島に、ペストが熊本に発生した。なぜ三つの凶悪伝染病が同時多発を?列島パニックの中、医療ジャーナリストの風間が、直前に発見されたという縄文人のミイラとの関連を追ううち、日本を襲う恐るべき陰謀の構図が浮上した。
著者等紹介
北上秋彦[キタカミアキヒコ]
1950年、岩手県生まれ。95年、小社刊『小説NON』誌に「現場痕」を発表しデビュー。97年『種の終焉』(祥伝社文庫)が作家・高橋克彦氏の称賛を浴び、多くの新聞・雑誌の書評で好評を博した
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感想・レビュー
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マドリン
5
ホードボイルドものはあまり好みじゃないけど、読み始めたのでとりあえず最後まで読んでみました。 中身が盛りだくさんすぎて、読み終わったときは疲れきっていました。2019/11/03
gonta19
4
2011/3/28〜4/2 「種の終焉」に続く北上氏の第2弾。 業界から総スカンをくった医療ジャーナリストの風間は、日本で同時に発生した天然痘、ペスト、エイズの原因を追う。その陰には縄文人と弥生人の謎を含めた巨大な陰謀が潜んでいった。 前作同様、バイオテロをメインに据えた本作であるが、人物設定などもうまくなされており、非常に楽しめた。(まあ、できすぎなところもあるが) 北上氏の作品はこの後買っていなかったのだが、読んでいる途中に既刊を買い集めてしまった。あまり有名でないが、傑作だと思う。2011/04/02
Tomomi Fujita
0
ウイルスや細菌ネタは、やっぱり面白い! 主人公の行く末が気になりつつ読んだ。2015/08/06
Pochi
0
離島で激症で致死性の感染症、それも空気感染する強力な感染力を持っていて治療方法がない感染症が流行したら、その住民が本土に来るのをどこまで阻止できるか? そういう問題を突き付けられたら、政府は阻止できるか? なかなか興味ある問題を含んでいる。磯貝征太郎の主張することには多くの疑問があるので共感できない。真菌感染症を起こしている主人公がここまで動けるのはすごいなぁ。2015/05/01
のん
0
殺人ウイルスを故意にばら撒かれたら、あっという間に人類滅亡の危機にもなり得る。同じ種で欲望の為に殺し合うのは人間だけらしい。その愚かさが哀しい。2019/11/17