内容説明
五稜郭の落城後、黒田清隆らは幕臣榎本武揚の助命に奔走した。榎本の学識・人格こそが新政府を作る土台になると確信したからである。死に場所を奪われて悩む榎本。そんな彼に決意の日が訪れた。残された命を新政府に捧げることが、恨みを呑んで殺された無数の幕臣に報いる道だと悟ったのだ。裏切り者と罵倒されながらも明治政府を支え続けた男の活躍を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiyu
4
榎本武揚を描いた作品はあろうが、やはり童門氏のシリーズは非常に印象深い。榎本武揚の苦悩や葛藤はもちろん描かれているのだが、どことなく歴史の勉強をしている気分にもなる。後は終わりの納め方かな。もう少し先が見たかったがところだが。2018/10/19
jupiter68
0
榎本武揚のことを知らなかったので勉強になりました。童門の文章は非常に読みやすい。楽しく読むことができた。しかし、うらやましい。本当に優秀な人はどんな状況になってもオファーがくる。他に代えられないという圧倒的知識などを持っている人は強い。2019/01/10