出版社内容情報
冷酷無比の極道、得異なカリスマ性を持つ男の、極限の暴力と常軌を逸した愛…当代一の奇才が描いた各マスコミ絶賛の問題作!(祥伝社販売課宮島オススメの一冊)萬月の大傑作を1点あげろと言われたら、躊躇せずこの作品を選びます。本当に面白いんです。
内容説明
マリーは泣きそうな子供のような顔をした。「なにする!」圧しころした声で言った。「犯しに来た」その一言で、マリーは硬直した。冷酷無比の極道、山崎。優男ではあるが、特異なカリスマ性を持つ彼が見せる、極限の暴力と、常軌を逸した愛とは!フィリピン女性マリーを妻にしたとき、恐るべき運命が幕を開けた…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
92
著者はアウトローの主人公を使ってに著者の哲学を代弁させます。これが著者の作品の醍醐味の1つでもあります。本作では「美意識という価値は、実に無意味で、経済的な効率を超越する。だから人を惹きつけるんだ。芸術も本来そういうものだ。・・・価値というものは、本来経済とはまったく相容れないものさ。・・・・人は、経済効率と無縁なものにじつは強く惹きつけられる。・・・・(p149)」が特に印象的。しかしなぜ”アウトロー”に代弁させるのか?アウトローは”人間の本性(≒本能?)”が生々しく表現され易いから?2016/05/03
k5
49
平成ミステリ編年紀。H6年。ノワールの登場、とでも申しましょうか。京大を中退し、関西系の暴力団で急速に上り詰めた山崎は、敵から逃れるため東京近郊の街(川崎?川口?)の組の代貸となる。この山崎が異常なほどの残酷さと、フィリピン人の母娘に異常な愛情を注ぐ物語ですが、小説として本当に面白かったです。読んでいてざわざわする感じが、後の『不夜城』や『闇金ウシジマくん』を彷彿とさせながらも、唯一無二の面白さを持つ小説だと思います。ちなみに、細川政権の年なのですね。2025/12/24
ずっきん
41
花村さん初読み。冷酷無比のインテリヤクザにして、妻と連れ子には愛を注ぎまくる山崎。好き嫌いが別れる作品だと思うが、暴力描写はいわれてるほどでもないし(あくまで自分比)、こんなに愛に溢れたアウトローの物語が嫌いなわけないでしょう。大好きです!と叫びたい。短くぶつ切りなのに人の肌や匂いを感じる文章もまたたまらない。元々は表題の一作で完結したもので、続く短編は表題を越えてはいない、ごめん、とおっしゃる作者だが、いやいやいや、どの物語も存分に楽しませてもらいましたとも。ツボど真ん中★教えてくれた読友さんに最敬礼2018/03/19
キキ
37
花村さんの小説はまだ3冊目ですが、基本的に『性と暴力』の描写がいつも歪。なのに登場人物が魅力的で好きになる‼癖になる作家さん。めちゃくちゃ楽しめました(^^)でも私の様に女性で楽しめるのは少数派かもしれません…2016/02/08
James Hayashi
30
任侠エログロ作品。ハードコアで極道でありながら、家族を持ち愛を語るというかなり難しいサブジェクトを扱っているが、シックリくる作品であった。長いこと続いた便秘が取り除かれたよう。目を背けたくなるような残忍な落とし前と、渇いた性描写。著者の本領発揮といったところ。例え映像化されても絶対見たくない作品。 2016/05/22




