内容説明
“世界の七不思議”の一つ、「バビロンの空中庭園」には不可解な謎がある。王都陥落時に屋上に逃げた王女が、敵兵の眼前で不意に姿を消したのである。考古学界の権威・葦沢教授はその謎に取り組んでいたが、解明直前に大学の屋上から墜落死した。しかも、犯人は屋上から忽然と消失、まるでバビロンの王女のように…。二千年の時空を超えた「人間消失」トリックとは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
3
バビロンの空中庭園から消失した王女の謎だが、これはこれで歴史上のミステリの真相を探る面白みがあるわけで、これに現代で起きた同様の事件を絡ませた着想は買えるが、やはり最後に明かされる作者の推理は読者の期待を裏切るほど小粒な内容だったと正直云わざるを得ない。その解答には穴があり、しかも探偵役はそれは聞いていないので知りませんで終わらせている。全く理不尽な解答である。舞台を出版業界、大学と、作者の周辺の環境であり、またバビロンの空中庭園なども作者自身の研究対象なのでなんともやっつけ仕事のような気がせんでもない。2010/03/13
barcarola
2
歴史ミステリかと思ったらそうでもなく、現代の事件なのだが、残念ながら平凡。2017/12/17
ニョンブーチョッパー
1
○2000/09/10
はにまる
1
歴史上の謎と現在のミステリが交錯する歴史ミステリ、かと思ったら、バビロン空中庭園の消失事件自体も創作とのこと。もっと知識があれば、史実とフィクションの混ざり具合を楽しめたかもしれない。2011/06/15
二分五厘
0
1997.6.25