出版社内容情報
●霧の向こうに浮かぶ、英国のもうひとつの貌
?騒霊の家
?死者たちの演出家
?父の例に時計を託す
?夢枕に立った母
?心霊治療、西と東
?ゴースト・ハンター
?マジッシャン
?モスクワで買った帽子
?「アーティスティック」な妻
?終りに――心霊主義と文学について
(「目次」より)
●人間はいつでも得体の知れないものを抱え込んでいる
この本を「スピリチュアリズム」の入門書として読んで下さってもいいし、これらのエッセイが最初に連載された『心霊研究』の発行元である日本心霊科学協会では、そういうふうに見ているようである。
あるいは、この本を、十九世紀末から二十世紀初頭にかけて、産業革命の機械と石炭の歴史の背後に脱落した部分を補う数ページとして読んで下さってもいい。人間はいつでも得体の知れないものを抱え込んで、それを無視したり、軽蔑したりしながら、その力にひきずり廻されているという姿が浮んでくるかもしれない。
また、この本を、ちょっと変った現代英国の旅行記として読むことも出来るだろう。(「文庫の前書き」より)
内容説明
芥川賞作家による心霊たたずむ英国紀行。
目次
モスクワで買った帽子
騒霊の家
ブリスキー先生
死者たちの演出家
足の裏に刺さった楊子
「アーティスティック」な妻
父の霊に時計を返す
夢枕に立った母
クレア婆さん
心霊治療、西と東〔ほか〕
著者等紹介
三浦清宏[ミウラキヨヒロ]
小説家、心霊研究者。元明治大学教授。現在、日本心霊科学協会顧問。東京大学文学部英文学科を中退し渡米、サンノゼ州立大学卒業後、アイオワ大学ポエトリー・ワークショップ修了。1978年から1年間、英国でスピリチュアリズムを研究。本書はその時の記録である。1988年、『長男の出家』で第98回芥川賞受賞。2006年、『海洞』で第24回日本文芸大賞受賞。1930年、北海道生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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